フジテレビが主催する「ツタンカーメン展」が大盛況だ。土日ともなると会場の東京・上野の森美術館は長蛇の列。「2時間待ち」は当たり前で、来年1月20日の終了までに、約250万人を集めるお化けイベントになりそうだ。
ところが、この大成功の裏に、表面化していないトラブルがある。フジテレビは、「ツタンカーメン展」を企画し、エジプト側と交渉、初期投資をし、成功に導いた企業名や人物名を、「コンプライアンス上の問題」を理由に、伏せていると報じられたのである。
ツタンカーメン展はベンチャー投資会社が企画した
ジャーナリストの山岡俊介氏が、自身のブログ雑誌『アクセス・ジャーナル』でまず取り上げ、次に『週刊ポスト』(10月19日号)が5ページにわたって特集している。その概要は以下のとおりだ。
「ツタンカーメン展」を企画したのは、ベンチャー投資会社を経営していたA氏だった。ヒット間違いなし、と計算したA氏は、「中学の同窓」というつながりでフジテレビのプロデューサーに企画を持ち込み、「開催権を取得できたら」という条件付きで共同開催の内諾を得る。
その「事前費用」を拠出したのがB氏の金融会社。ファンドを組んで6億円近くを集め、2011年1月にはエジプトに赴いて契約を交わした。だが、ツタンカーメン展の開催が決まると両氏が経営する会社名が、パンフレットや公式ホームページに記載されることはなかった。一連の報道によれば、「フジテレビがコンプライアンス上の理由でA,B両氏の名前を消した」という。
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