「ミュータント・サブ(コダマプレス)」
ダマプレス刊のDAIAMOND COMICS版ミュータント・サブです。
ミュータント・サブVOL.1(コダマプレス)
(’66年7月10日刊)
ミュータント・サブVOL.2(コダマプレス)
(’67年5月10日刊)
DAIAMOND COMICSについて…
現在のコミックの単行本のサイズの多くは「新書版」サイズですが、コダマプレスのDAIAMOND COMICSは、始めてこのサイズで刊行されたマンガの単行本のシリーズであり、現在のマンガの単行本の元祖ともいえます。
その後、秋田書店のサンデーコミックスがこのサイズを採用し、サンデーコミックスのはじめての単行本がサイボーグ009(全1巻/当時)でした。
手元にあるコダマプレス社のミュータント・サブは第1巻にVOL.1の文字がありません。全1巻として発売され、その後VOL.2がでたのではないかと思われます。
石森先生にとっても、約4冊目の単行本であり、単行本に前書きがはいっていたり、福島正美さんや小松左京さんの解説が入っていたりしています。
DAIAMOND COMICSが、はじめて、成人をターゲットにしたマンガの単行本だったという話を聞いた事がありますが、この編集のありかたをみると納得できます。
また、内容はその後の朝日ソノラマのサンコミクスとは異なる部分があります。
「地球人サブ」
これは、父親をうたれた少女が、あやまって、サブを銃で撃ってしまう話です。
この少女の名前もマリとなっています。火星人がでてきて、ミュータント、地球人がそん
なに進化しているはずが…
という話です。
ところが、朝日ソノラマのミュータント・サブにはこの話がありません。
「X指令」
(’66年別冊冒険王お正月増刊号)
という作品があるのですが、それをコダマプレス版ミュータント・サブに収録する際に、サブシリーズに描き直したもののようです。
サブシリーズは連載も多岐にわたっているためか、少女版ミュータントサブなどもあり、サイドストーリーが多いのが特徴ですね。
ミュータント・サブ(コダマプレス版)
収録内容
VOL.1
ミュータントサブのこと/石森章太郎(前書き)
ミュータントサブ
設計図X
シークレット・エージェント
幽霊
白い少年
SF解説 ミュータントは実在するか 超能力
SF用語辞典 福島正美
解説 小松左京
VOL.2
編集の楽しさ/石森章太郎(前書き)
地球人サブ
原始少年サブ
12人のサンタクロースとサブ
獣の町のサブ
スイッチピッチャー・サブ
スパイハンター・サブ
エッちゃんとサブ
少女版ミュータント・サブは、
石森章太郎作品集(1)
(サンリオ’78年3月1日刊)
に収録されています。
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