2012-03-25 03:13:27
銀座『壬生』~弥生の月~
テーマ:食べたり飲んだりするところ(時差あり)3月の『壬生
』は、
「カンブリア」のお言葉が出迎えてくれました。
「まりちゃん(真希絵が覚えにくいと、『壬生』名にされてます)
カンブリア、節目の切り替えって意味だからね」
と、女将さんに肩を叩かれてお部屋に入ると、
島根からやってきた白梅と紅梅が咲き誇ってました。
故郷の梅に包まれて、
実家にいる気分でした。
お料理のお題は、
生、一口すし
「蘭の花が添えられた細魚のお寿司」でしたが、
一口と言っても、
普通の人は、
三口位で食べる大きさです。
でも、
大きなものを頬張って、
しっかりもぐもぐすることで、
たくさん噛め、
全体の味もよーく感じられるとのことです。
口が大きな私は、
難なく一口でいきましたが、
それでも、
何度も噛まないと飲み込めないボリュームでした。
しかし、
噛めば噛むほど旨みが伝わり、
胃も動き始めました。
去年も女将さんに言われましたが、
因みに、
去年の5月の『壬生』
で出された「温かい春蘭のお寿司」は、
こんなんでしたが、
その際、
女将さんに、
「はい、これが、まりちゃんの婚約指輪ね。いつホンモノつけるの?」と、
薬指につけられてました。
今年も同じことされてましたが、
「いつホンモノつけるの?」は言われなかったです。
うちの両親並みに、
女将さんにも、
もう諦められてるかもしれないです(笑)
因みに、
この春蘭、
指輪にして遊んだ後は、
ちゃーんと食べます。
椀、○
真っ白なふわふわしたものが、
淀大根の上にのってましたが、
白い球体の正体は、
大ぶりの白魚がごろごろ入った卵白のメレンゲでした。
お淑やかなマグロだしとの相性も、
天下一品です。
お椀は、
向、水見貝・鋒鋩・イカ・わけぎ
ものすごーく大きな貝殻が器になり、
炙った水見貝・昆布締めされた鋒鋩・イカ・菜の花・わけぎが入ってましたが、
「鉄砲味噌」で頂きました。
女将さん曰く、
「体のために、とにかく毎日、味噌を食べなさいよ」と。
毎度言われてる気がしますが、
確かに味噌は、
日本の誇るべき素晴らしい食材ですね。
煮、子蛤・独活・若布
魔法の調味料を持つ日本蛤のおかげで、
おだしなんていりません。
独活は、ほんのり甘酢で調味されたものでした。
焼、柳カレイ
特に骨の周りは、
コンドロイチンをふんだんに含むので、
骨の周りまでキレイに食べます。
柳カレイは、
ピカソも、
骨までしゃぶって食べてた日本ならではのお魚です。
天ぷらです。
柚子は、甘く炊かれたもの、
丸十(五郎島金時)は、生のまま揚げてありました。
『壬生』唯一の飲み物である日本酒が、
ついついススミまくります。
『どんぐり農園』の「金柑原種」で、
口直しでしたが、
皮だけを食べて、
甘みを体感したところで、
スッパイ中身と種を食べました。
これで、
毒素が飛んでった気がします。
お菓子、アンモナイト
「ん、アンモナイト?」と首をかしげると、
掛け軸の「アンモナイト」型をした小豆のお焼きでした。
すりおろした慈姑・炊いた小豆・ちょっとのお砂糖・卵白で作られてます。
同じお菓子でも、
こうやって形によっては、
印象も変わってきますよね。
私もそんな風に、
楽しませる料理を作りたいなって思います。
お皿をよーく見ると、
お魚模様でしたが、
お皿をじーっと眺めていると、
女将さんから、
「超巨大な鰆」を頂いてしまいました。
さらに、
『清雲堂』の「極上玉露」も。
「わーい、わーい」と子供みたいに喜びながら、
ふと後ろを振り向くと、
「さざ波」のように見える「さざ波障子」に20秒だけ出逢えました。
東京にいるようで、いないようなひと時でした。
日本の風情って、
苦くない良薬ですね。
自分の幅や視野を広げたり、
日本や自分の原点探しのためにも、
美味しい日本巡りの旅に繰り出そうと思います。
ココロも真っ白に洗濯されるはずです。