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飯塚事件“DNA再検証で別の型”10月25日 22時51分
平成4年に福岡県飯塚市で、小学生の女の子2人が殺害された「飯塚事件」で、元死刑囚の裁判のやり直しを求めている弁護団は、当時のDNA鑑定を専門家に依頼して再検証し、「元死刑囚のものとされたDNAの型とは別の型が確認された」という結果を裁判所に提出しました。
平成4年に福岡県飯塚市で小学1年生の女の子2人が殺害された「飯塚事件」では、平成20年に死刑が執行された久間三千年元死刑囚の家族が、裁判のやり直しを求めています。
この裁判は複数の証拠を基に死刑判決が確定しましたが、弁護団はそのうちの1つだったDNA鑑定について、専門家に依頼して再検証し、結果を福岡地方裁判所に提出しました。
弁護団によりますと、DNA鑑定をした遺留物は残っていないため、検証は捜査段階でDNAの型を撮影した写真のネガを分析する形で行われました。
その結果、当時の鑑定で元死刑囚のものとされたDNAの型ははっきりとは確認されなかったとしています。
さらに警察が当時作った鑑定書にはネガの一部が示されておらず、その部分に元死刑囚とも2人の被害者とも違う、別のDNAの型が確認されたとしています。
弁護団は「この別のDNAが真犯人のものである可能性がある。当時の鑑定は信用性が低いうえ、警察が都合よく改ざんした疑いもある」と主張しています。
一方、福岡地方検察庁は、「DNA鑑定の資料は、ネガも含めてすべて裁判に証拠として提出し、DNA以外の証拠も評価して有罪と認定された。今後はDNA鑑定に誤りがないことを的確に立証していく」としています。
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