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「ニセ高岡早紀に、ニセ高田純次も……」芸能界にも遠隔操作“成りすまし”ウイルス被害が続出中



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イメージ画像(「Thinkstock」より)

 TBSに犯行声明が届いたことで発覚した遠隔操作ウイルス事件が世間を騒がせているが、似たような犯行が芸能界でもあったことが分かっている。

 警視庁の捜査関係者によると「今回、誤認逮捕などが分かったのは同じ犯人によるつながりだけですが、似たような犯行をしていた別の犯人が複数、浮上している。つまり、冤罪事件は現在分かっているものだけでなく、倍増する可能性が出てきた」としているが、そのひとつが今春、芸能界で起こっていたものだ。

 4月、一部の週刊誌や実話誌宛テに、女優の高岡早紀を名乗るメールがあり「インタビュー取材を受ける」との内容に釣られた記者が指定の場所に向かったところ、そこは都内のゴミ屋敷だった。

 「ひどいイタズラだった」と当時を振り返るのは、騙された実話誌の記者、小林俊之氏だ。

「僕はすぐ帰りましたが、同じように呼び出された週刊誌の記者は、その足で警察に威力業務妨害として被害届を提出したそうです。後日、メールアドレスの送信元を示すIPアドレスから、神奈川県に住む会社員男性Aさんのものと判明したんですが、警察が任意の事情聴取を繰り返した際、“認めてくれたら上申書で罪を軽くできる”などと言ったことが問題となって、起訴はされなかったとか」(小林氏)

 この警察の対応に怒った週刊誌記者が独自にAさんと接触したところ、犯行を否認されたため、話のウラをとった。するとAさんにはアリバイがあり、しかも、ひとり暮らしでほかにAさんのパソコンを利用できる人物がいないことが判明。さらにパソコンを専門業者に調べてもらったところ、遠隔操作のできるウイルスに感染していることが分かったという。

「今回、再び調べたら、世間を騒がせているものとは手口が別であることが分かって、同じような犯行をする者がほかにもいることが分かったんです」(同)

 また、後日、ニセ高田純次のメールも出回っていたことが判明。こちらは銀座の飲食店に予約を入れるイタズラで、これもまたウイルス経由の遠隔操作の可能性が高いという。

「高田さん本人は“今年になって銀座は2回しか行ってないのに、おかげで常連のようになってしまった”と笑っていたそうですが、もし大事な仕事に被害があったりすれば笑い事ではなくなりますよ」(同)

 警視庁ではIPアドレスから犯人を特定した場合、ウイルス感染の検査やメール送信時のアリバイ確認をするべきだが「パソコンに詳しくない刑事だとそういった作業を省いてしまうことが多い。今後も類似犯が続出するのが怖い」と前出捜査関係者。まだまだこの問題は収まりそうにない。
(文=鈴木雅久)

ネット犯罪対策マニュアル


明日は我が身。


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