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青森で医療ルネサンス「子供の肥満防ぐには」

 「子どもの肥満」をテーマにした「医療ルネサンス青森フォーラム」(読売新聞社主催、県、県医師会後援)が19日、青森市柳川の青森市民ホールで開かれた。子どもの肥満割合が全国トップレベルの本県の現状を踏まえ、原因や予防法について専門家が熱心に議論し、来場者は引き込まれるように聞き入っていた。

 フォーラムの前半は、独協医科大小児科教授の有阪治さんが「子どもの肥満を防ぐには―基礎知識と最新情報」と題して基調講演を行った。

 有阪さんは、子どもの肥満の現状に触れた後、肥満が原因で起こる様々な問題について、「運動能力の低下、外見へのコンプレックス、体重増加による関節症などが起こる」と指摘した。

 肥満には生活習慣が深く関係しているとして、朝食を毎日食べる子どもに対し、食べない子どもは1・5倍以上肥満になりやすい、とした調査結果を紹介。「予防には、生活リズムとバランスの良い食事、運動が大切だ」と力を込めた。

 後半は、有阪さんが県立保健大健康科学部教授の中村由美子さんと対談を行い、コーディネーターを読売新聞東京本社医療情報部の南砂(まさご)部長が務めた。

 中村さんは青森の子どもの肥満の現状について報告し、特に下北地域で肥満の子どもの割合が高い、と問題提起。「野菜を基準の半分しか取っておらず、1日2時間以上テレビを見ている子どもが半分以上。夜10時以降に眠る子どもが3分の1以上」との調査結果を挙げ、生活習慣の影響だとの見方を示した。

 「都市より地方の方が肥満が多く感じられるのはなぜか」。そんな問いに有阪さんは、「都会の子どもは通学時も電車に乗り、階段を上り下りする。地方ではスクールバスなどがあり、都会ほど歩く必要がないのも一因では」と分析。予防法については「清涼飲料水を家に置かないなど、家族ぐるみの取り組みが欠かせない」と力説した。

 最後は、事前に寄せられた質問に有阪さん、中村さんが答えた。「小学校低学年の子どもがご飯を3杯食べ、太ってきた」との母親の心配について、有阪さんは「他の栄養を取れないかもしれない。器を小さくするなど工夫しては」と提案し、中村さんは「野菜をたくさん食べてからおかわりするように」とアドバイスしていた。

2012年10月20日 読売新聞)

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