出版案内
福祉事業団
47NEWS

祇園祭の後祭、2014年復活へ 保存会方針

三条通を進む後祭の巡行。先頭は北観音山(1958年7月24日撮影)
三条通を進む後祭の巡行。先頭は北観音山(1958年7月24日撮影)

 祇園祭の後祭(あとまつり)の山鉾保存会は23日、1965(昭和40)年以降行われていない後祭の単独巡行を2014年に復活させる方針を決めた。毎年7月17日に京都市内で実施している山鉾巡行を、23基が参加する17日(前祭(さきまつり))と、10基による24日(後祭)に分ける。14年に実施されれば49年ぶりとなる。実現に向けて今後、関係機関との調整を進める。

 ■49年ぶり、関係機関と調整

 後祭の10の山鉾保存会の代表者が23日の会合で決めた。反対した保存会もあった。巡行路は決まっていない。

 かつて山鉾巡行は、八坂神社の神輿渡御(みこしとぎょ)に合わせて17日と24日の2度あった。「信仰か、観光か」の論争を経て、1966年に17日に一本化され、現在に至っている。

 14年の実施は、幕末に焼失するまで後祭のしんがりだった大船鉾の巡行復帰の計画に合わせた。神輿の露払いという、祭り本来の姿に返すという目的がある。また、4時間半かかる巡行の時間を短縮し、宵々々山から巡行までの4日間で約100万人が集中する観光客の混雑回避も狙う。

 後祭復活については、山鉾連合会の吉田孝次郎理事長が10年8月に言及した。11年5月に連合会に後祭巡行検討部会が設置され議論を続けてきた。取材に対し吉田理事長は「結果を重く受け止めている。単に昔に戻るのではなく、伝統を踏まえ、新しい後祭の形を創出したい」と話した。

 山鉾巡行は国の重要無形民俗文化財で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産。今後、山鉾連合会の評議員会を経て、文化庁や京都府、京都市、府警などとの協議を始める。

 ■後祭巡行 かつては、三条通烏丸から東進、寺町通を経て四条通を西に進んだ。現在の後祭は橋弁慶山、北観音山、鈴鹿山、浄妙山、黒主山、南観音山、鯉山、八幡山、役行者(えんのぎょうじゃ)山と大船鉾。

【 2012年10月24日 09時44分 】

ニュース写真

  • 三条通を進む後祭の巡行。先頭は北観音山(1958年7月24日撮影)
携帯サイトのご案内

    地域のニュース

    全国のニュース

      政治・社会

      暴行者、一転被害者に
      尼崎の連続変死事件

      20121025000117

       兵庫県尼崎市の連続変死事件で、別事件で起訴された角田美代子被告(64)の周辺関係者が、..... [ 記事へ ]

      スポーツ

      宮里藍、首位と6打差15位
      上田35位、米女子ゴルフ

      20121025000114

       【楊梅(台湾北部)共同】米女子ゴルフの台湾選手権は25日、台湾北部・楊梅のサンライズ・..... [ 記事へ ]

      経済

      13年イメージガール2人発表
      女性用下着のトリンプ

      20121025000089

       女性用下着メーカーのトリンプ・インターナショナル・ジャパンは25日、2013年のイメー..... [ 記事へ ]

      観光・社寺

      鳳凰堂 丸太5000本すっぽり 56年ぶり修理で足場

      20121025000074

       56年ぶりの大規模修理に臨む宇治市の平等院鳳凰堂で25日、工事の足場となる木組みが完成..... [ 記事へ ]

      教育・大学

      昭和モダニズム象徴 鴨沂高 学びや惜別 建て替えへ

      20121025000071

       京都府教育委員会は、モダニズム(近代主義)を取り入れたアーチ型小窓などで親しまれている..... [ 記事へ ]

      環境・科学

      ハチクマの旅を「実況」
      飛行ルート公開

      20121025000018

       環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定されているタカ科の渡り鳥「ハチクマ」4羽が日本..... [ 記事へ ]