7月に沖縄県を訪れた外国人観光客が6万7900人(前年同月比87%増)と単月で過去最多になった。同県によると国内客を含む観光客全体に占める割合も12%と初めて1割を超えた。中国人観光客向けの数次査証(ビザ)の発行などが効果を上げ、アジア各国・地域と結ぶ航空路線の増便や、大型クルーズ船の寄港が後押しした。観光客総数も7月としては過去最多だった。
海外客を方面別にみると、中国本土は6.7倍の1万8700人。11年に沖縄を訪れる中国人富裕層を対象に3年間は何度でも訪問できる数次ビザ(査証)が解禁。北京と沖縄を結ぶ直行便の就航も相次いだ。7月にはアジア最大級のクルーズ船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」が上海などから沖縄に寄港した。
台湾は39%増の2万3200人。7月1日に台湾の復興航空が台北―那覇便を毎日1往復就航し、空路だけで初めて1万人を超えた。日本と台湾の交流窓口機関が11年に航空会社が路線や便数などを自由に決められるオープンスカイ協定で合意し、参入航空会社数の規制を撤廃した。香港は4%減の8200人だったが「飛行機の予約がしづらいなど、引き続き需要は強い」(県観光政策課)という。
同県への外国人客は2011年度に初めて30万人を突破、12年度は45万人を目標としている。4~7月の4カ月で累計17万7300人と目標の39%に到達。8月以降も「夏場のシーズンに合わせて空路、海路が充実したため、好調な推移が見込まれる」(同)という。
国内客をあわせた入域観光客数も10%増の55万400人と、7月としては過去最高となった。国内客は4%増の48万2500人と、航空機の提供座席数の増加などで昨年を上回った。過半数を占める主力の東京方面は3%増だった。
■数次ビザ年2万件に 外国語対応に課題
7月は沖縄県が国内個人客などでにぎわうハイシーズンだが、地理的に近く、巨大な人口を抱えるアジアの観光客にも浸透し始めたようだ。沖縄県によると、中国人富裕層を対象にした数次査証(ビザ)の発給件数は2011年7月から12年6月末までの1年間で2万935件になった。
北京―那覇路線には同県の誘致もあり、11年7月に海南航空が、12年1月に中国国際航空が就航。定期便やチャーター便が増えた。海路ではクルーズ船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」が7月は3回寄港した。免税店「DFSギャラリア沖縄」が7月、免税品の受取所を那覇空港に加えて那覇港にも設けるなど、外国人増への対応も進んでいる。
課題は言葉だ。沖縄県の「外国人観光客満足度調査」(11年度)では、外国語対応能力に「満足」「やや満足」とした回答者は4割程度。県は従業員の外国語習得を支援するホテルや観光施設に費用の一部を助成するほか、交通機関や観光地での多言語による案内表示も広める考えだ。
ビザ、観光客、ギャラリア、中国国際航空
日経平均(円) | 9,055.20 | +100.90 | 25日 大引 |
---|---|---|---|
NYダウ(ドル) | 13,077.34 | -25.19 | 24日 16:30 |
英FTSE100 | 5,819.82 | +15.04 | 25日 11:36 |
ドル/円 | 80.12 - .16 | +0.35円安 | 25日 19:31 |
ユーロ/円 | 104.22 - .26 | +0.85円安 | 25日 19:31 |
長期金利(%) | 0.780 | +0.010 | 25日 16:53 |
NY原油(ドル) | 85.73 | -0.94 | 24日 終値 |
各種サービスの説明をご覧ください。