特集ワイド:なんか違う?最近の石原都知事発言「東京は薄情」「ちまちました我欲」「やせた民族」 「壊れた心」最後の叫び
毎日新聞 2012年06月13日 東京夕刊
「慎太郎、(妻の)典子さんに『徹底的に身体検査やれ』って言われて、脳と体を調べたんだけど、全然健康なの。それで自信もって『新党、やろうかな』と思ったらしいんだ。そしたら亀井(静香衆院議員)があんなになるし、民主党はへんてこりんだし、で、息子だよな」
日本人批判には石原新党の話が絡んでいるようだ。
「慎太郎、『電話をたたきつけてやった』と言ってましたけど、とにかく亀井に腹立てて。亀井は慎太郎を兄と慕いながらも、外であれこれ話すでしょ。石原さんと橋下(徹大阪市長)をくっつけ、平沼(赳夫衆院議員)と名古屋の河村(たかし市長)が入れば格好つくじゃない。そこで自分がナンバー2になろうとして会見開いて。それが慎太郎には不愉快で、『白紙撤回だ』と叫んだんで、『何があったの』って聞いたら、『俺たちは国家のこと考えているのに、亀井は(助成金など)新党の金の話をしやがる』。で、あの発言になるわけです」
あの発言とは「ちまちました我欲」うんぬん。新党騒動を当てこすった発言だったとは驚きだが、「日本国民に怒っているのも事実」と佐々さんは言う。
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昨年7月発行の「新・堕落論」ではこんな言葉が続く。<国民の我欲が膨らんだのは、結局『平和の毒』が原因><「憲法が国民の権利ばかりで、義務をうたわないから欲望が膨らんだ>
憂国は今に始まったわけでもないが、老境が拍車をかける。「余命があるうちに国政を変えなきゃと思いながらも、今の政局では、どんどん年を取る。もう少し早く解散総選挙があれば、国政に突っ込んだと思うけど……。伸晃(長男の自民党幹事長、55歳)の総理の芽も潰したくないし。この点は典子さんも完全に息子についてて、慎太郎は伸晃の邪魔をしてはならない、という家庭の事情もある」