2010.6.10

宮島の鹿問題について・・・②

withinuneko @ 18:24:25 / 宮島の鹿 / ペット » 小動物

6月12日(土)宮島の鹿の悲劇に想いを致す・・・②  そして、愛知県の動物行政の見聞体験と雑誌のお知らせ・・・・

初めに、6月14日発売の週刊誌「AERA」に(表紙は北野 武さん)、地方自治体の動物行政に関する記事が掲載されるとの連絡を、アライブの野上さんからいただきましたので、紹介させていただきます。


アエラ編集部・太田国彦さん談  

タイトルは、「犬に優しい自治体はどこか」というタイトルです。今回は、下関市や愛媛県などの先進的な取組みをしている自治体をルポしています。又、犬の引取り業務を行っている106の自治体(47都道府県、19政令市、40中核市)にアンケートも行いました。その結果を、各自治体の動物愛護行政の実態が網羅的に分かるよう、大きめの表にまとめてあります。アンケートにお答えいただいた中から、19項目を抽出し、各自治体の「優しさ度」も評価してみました。動物愛護への取組みに、自治体によってかなりの温度差があることが浮き彫りになっています。

毎年、8万匹以上の犬が殺処分されています。犬たちが最期の時を過ごしているのが、各自治体の収容施設です。その現場の実態をひとりでも多くの人が知ることが、不幸な犬を減らしていくことにつながるのではないかと思っております。是非ともご一読いただければ幸いです。今後ともどうぞ、よろしくお願い致します。

尚、5月31日号の「犬のオークションの現場」には、たくさんの反響があって、この問題が、多くの場で話題になった事は幸いだと思います。読んでおられない方は、本屋さんで取り寄せをお願いして下さい。

 どんな運動や活動でも、先ずは実態を知ることがスタート地点だと思いますので、皆様には、是非、ご購読をお願いいたします。・・・すずらん


私生活、活動と、どれも中途半端に出来ない 欲張りな私は、相変わらず、未消化問題を幾つも抱えて込んでしまって、体験したことを活動に生かす方策を探ったり、書類、意見書・要望書などの文章をまとめるために、机に向かうと、隣の部屋のテレビの音にも気が散って、イライラする自分の心の狭さに嫌悪して、自ら、ストレスを招いています。

宮島の鹿についても、記憶が薄れない内に早くブログに続きを記さなければ・・・と思っていますが、昨日(11日)は、愛知県動物管理センターと名古屋市動物愛護センターの見学に行ってきました。( 朝5時出発の日帰りです )

名古屋市動物愛護センターではお天気の良い日は、ワンちゃんは外で日光浴です。主査の鳴海さんには長時間お話を伺ってきました。(後日、詳しく・・・)

  

それは、予てから、愛知県で活動されている方から、「 愛知県の動物行政が、ものすごく 良い方向に変わってきたから、是非、一度、見学に来て・・・」と言われていたのと、猫の譲渡事業にすごく力を入れているよ・・・と聞いたからです。

熊本市の動物行政が、殺処分ゼロを目指して、頑張っているという事は、マスコミなどを通じて、多くの方が知っておられると思いますが、愛知県や名古屋市が、成犬と猫全般の譲渡事業に力を注いでいるという事は、私達仲間でも、余り知られていないように思います。

しかも、愛知県は、富山県と同じ、中部ブロックですから、ブロック会議などで、同席する機会も多いと思うので、愛知県の取組みは、きっと、富山県にとっても、良き刺激になるに違いない・・・と考えましたが・・・甘いでしょうか・・・??

写真や話から、想像しているだけでなく、実際に、自分の目で確かめたい、職員の方の考え方や、動物に寄せる想いなどを聞いてみたい・・・、出来るなら、『 愛知県訪問記 』次号の会報に是非 載せたい・・・と思い付くと、気持ちは、待ってくれません。

愛知県で見聞した事は、後日、ブログで紹介したいと思っていますが、活動や行動が先行していくので、ブログが追いつきません。

愛知県動物管理センターでは、譲渡のために、常時、80匹以上の成猫・子猫(授乳期の子猫も多数・・・)が保護飼育されているのにはビックリしました。又、下の写真は、道端に倒れていたワンちゃんをセンターが保護をした後、センターの獣医さんの手で、センター併設の手術室で、70針も縫うという大手術を受けて、40日後、飼育員さんに甘えるまでに回復したワンちゃんには感動的な話が・・・後日、詳しく・・・

  


宮島の鹿問題に、誰も( 近隣の動物愛護団体が )協力しないのであれば、力不足だけど・・・仕方がない・・・と、宮島へ行く決心をして、最新式の携帯ナビを購入し、未知の土地、宮島へ行く事を決心しました。

通常、夜中に動き出す事が多く、極端な夜型人間のため、早起きは極端に弱い私ですが、午後2時ごろには宮島に着くようにして、少しでも現場を見なければと、一大奮起、5月31日の午前4:40に我家を出発しました。 

前日に食品問屋を回って購入した大量の鹿の餌をトランクに積み込んでの出発ですが、私達の真の目的は、もちろん、鹿の餌やりではありません。

宮島の観光地のあちこちに、鹿の餌やり禁止の看板が建てられ、更に、島に渡るフェリーでは、「 鹿に餌を与えないで下さい・・・」 とのアナウンスが、繰返し流されている・・・と聞いていました。その上、監視員が見張っているとも・・・

それでも、私達が、車に鹿の餌を詰め込まずにはいられなかったのは、万一、飢えて、痩せて、衰弱している鹿と出会った時は・・・絶対に、見て見ぬ振りは出来ないと思ったからです。

万一、鹿に餌を与えて、咎められたら、言い訳しないで、自分の考えや意見をきちんと言わなければならないと心を決めていました。

私が、広島県庁担当者との意見交換の場に出席する事を承知したからには、出来るだけの勉強をして、それなりの知識を得て臨むべきは、当然の責務であり、又、それが礼儀だと思っています。( 行政の検討会や委員会で、ほとんど意見を言わない人がいますが、そのような人が委員として選ばれている事に、常々、違和感を感じていました )

又、「宮島の鹿を愛しむ会」で活動している人達を援護したいと思って、出席する訳ですから、「資料を読んでいるから・・・」 「写真を見ているから・・・」 では、余りにも無責任・・・と、その事も心配でした。

又、鹿愛護の立場で活動している人たちの話しか聞いていないという現状では、正しい判断、説得力のある意見を述べられるかどうかについても不安を感じていました。

一体、いつ頃から、何故、宮島の人達が、鹿を困った存在と考えるようになっていったのか・・・その理由地元の人達の心の内とに、きちんと向き合う事が、活動の”スタート地点” だろうとも思っていました。

そして、意見を述べるからには、自分の目で、現地を確認する事が必要不可欠です。いきなり、他県から、事情もよく分からないのに、飛び入り参加しましたでは、余りにも失礼だと思っています。更には、地元の人達の”真意”に、耳を傾ける事が欠かせないのですが、私には、余りにも時間がたりません。

鹿が、昔のように、多くの人達から愛されるようになるためには、地元の人達の生活が守られている事、観光客の人達が気持ち良く、観光が楽しめるような 環境である事が、とても重要になると私は思います。( 再び、同じ事を繰り返さないために・・・)

長年、観光に寄与し、地元の人達と共存してきた鹿が、餌を止めた事で、痩せ細り、衰弱していく様を見て、幸福な気持ちになる人はいないと思いたいのですが・・・

鹿の命を守ろうとする人達と、地域住民の間の基本的な想いに、大きな隔たりがあるのではなくて、地元が、容認できるような形にたどり着くまでの 「方法論・道筋」に、大きな隔たりがあるのではないかと思っていますが・・・( 今は、未だ、真意は分かりませんが・・・)

痩せて、毛並みの悪い鹿と出会いました。明らかに不健康・・・持参した麩を地面に置いてあげると、夢中で食べました。( 明日からの事を想うと心が痛みます)

厳島神社までの参道で出会った2匹の幼い鹿は余りにも細く、弱々しく・・・。    右の鹿は、前足が骨折?しているに見えましたが、治療は出来ないのでしょうか・・・やはり、私には辛い光景ですが・・・厳島神社に、生き物への慈愛の心は、在るや無しや・・・?

余りの空腹で、ビニールシートの先を鹿が食べていたそうです。先の方が広範囲に渡って、ビリビリになっていました。

野生動物でも、ペットでも、増えすぎれば、人間生活との間に、様々な摩擦が生じてきます。ノラ猫が増えすぎれば、餌をやる人間が悪者にされるのが常です。

開発が進み、生息地が破壊されて、食べ物がなくなれば、動物は生きるために里に下りて、農作物を食べるのは自然の行為でしょう。天然記念物の日本猿や月の輪クマですら、時には害獣とされて、駆除されていきます。

今、絶滅が心配されて、人工飼育してまでも数を増やそうと試みられている鳥、朱鷺は、かつては、農作物を荒らす害鳥として、多くが駆除されていきました。そして、数を減らしていったのです。

あらゆる生物からすれば、地球を破壊して止まない真の害獣は、人間という事になるのではないでしょうか・・・