世界的に景気低迷が長期化し、韓国企業が相次いで業績見通しを下方修正している。今年下半期に入り、欧米に続き、中国でも景気低迷の兆しが見られることが主因だ。
金融情報業者のFNガイドによると、証券会社が業績予測を発表している上場企業118社のうち、91社の営業利益予測が今月初めに比べ引き下げられた。サムスン電子は今月初め、第3四半期(7-9月)の営業利益が8兆ウォン(約5780億円)台にとどまったと発表しており、ほかの大企業も好業績は期待できないとの見方が優勢だ。
SKハイニックスはDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)市場の低迷を受け、第3四半期の売上高が前年同期比5.8%増の2兆4235億ウォン(約1750億円)、営業損益は150億ウォン(約11億円)の赤字で、赤字幅は前年同期(2768億ウォン)に比べ大幅に縮小した。LG電子も第3四半期の売上高が4%減の12兆3758億ウォン(約8950億円)だったものの、営業損益は2205億ウォン(約160億円)の黒字で、前年同期の319億ウォンの赤字から黒字転換した。ポスコの第3四半期の営業利益は17.6%減の1兆617億ウォン(約770億円)で、当初予測(1兆862億ウォン=約785おけうん)を下回った。ポスコは業績説明会で「第4四半期(10-12月)の業績は第3四半期を下回る」との見通しを示した。ポスコの株価は24日、1%以上下落し、4日連続安となった。
しかし、一部には韓国企業はそれでも善戦しているとの評価もある。SKハイニックスは第3四半期の赤字が予想を下回った。LG電子も証券会社の予想を覆し、携帯電話部門が第3四半期に205億ウォン(約15億円)の黒字に転換した。
信栄証券のチョ・ヨンジュン専務は「絶対的に悪い状況ではなく、これまで期待値が高かったため、業績が悪く見える面がある。国際競争力を備えた企業は今回の不況をむしろ市場拡大のチャンスととらえることが可能だ」と指摘した。