フランス人学者収集の古書254点発見、独島地図も

 フランスの東洋学者、モリス・クラン(1865-1935)が19世紀末ごろに『韓国書誌』を執筆するために収集した古書254点がこのほど、フランスの国立高等教育研究機関「コレージュ・ド・フランス」で発見された。序文には「ソウルの本屋をあさり、最も興味があるものは購入し、残る本についても詳細な説明を書いた」と書かれている。

 全4冊から成る『韓国書誌』は、1894年から1901年に書かれ、韓国の古書3821種が収録されている。現存する最古の金属活字本『直指心体要節』の目録も収録している。

 韓国の国立中央図書館が17日に発刊した「コレージュ・ド・フランス所蔵の韓国古文献」と題する報告書によると、クランの蔵書には、18世紀後半に朝鮮と清が白頭山(中国名・長白山)周辺を調査後、境界を示す「定界碑」を立てた過程を描いた『壬辰穆胡定界時所模』、鬱陵島の南に独島(日本名・竹島)を指すとされる于山島が描かれた江原道の地図が含まれている。

 国立中央図書館の古書専門家、イ・ヘウン氏は「クランの蔵書は朝鮮王朝末期から大韓帝国期の古書の流通経路を明らかにする重要な手掛かりだ」と指摘した。

 国立中央図書館は11月からクランの蔵書254冊の目録、原文を「韓国古典籍総合目録システム」で公開する。

金基哲(キム・ギチョル)記者
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