除染費確定前に市町村に補助へ

10月23日 4時16分

原発事故の影響による福島県内の除染を加速化させるため、環境省は、除染にかかった費用が確定する前に、市町村に補助金を出すことなどを盛り込んだ新たな対策をまとめました。

これは、今月７日、野田総理大臣が福島県を視察した際に、除染のスピードアップを図るよう長浜環境大臣に指示したことを受けて、環境省が、「除染推進パッケージ」としてまとめたものです。
この中で、市町村への除染の補助金について、これまで国は除染後に費用が確定してから出していましたが、自治体が、いったん費用を肩代わりしていたため除染を十分進められないという意見が出ていたことから、作業が始まる前に見積額の段階で補助する「概算払い」の受付を来月から始めるとしています。
また、原発周辺の国が直接、除染を行う「除染特別地域」については全国各地に避難する住宅などの所有者から除染作業に同意を得る作業が難航しているため、作業に当たる人員を今月中にも２倍に増やすとしています。
このほか市町村ごとの除染の進捗（しんちょく）状況や除染の実施前と後の放射線量のデータなどを環境省のホームページで提供するなどして住民の除染への理解にもつなげたいとしています。
環境省は「除染推進パッケージ」を２３日、公表することにしています。