石ノ森章太郎特集

2008年5月26日 (月)

深い「サイボーグ009」

昨日(5月25日)もNHK教育テレビで「サイボーグ009を作った男」石ノ森章太郎氏の特集をやっていた。精神科医の名越康文氏が、養老孟司氏(解剖学者)や姜尚中氏(政治学者)や植島啓司氏(宗教学者)と会談したり、3月に放送された「とことん石ノ森章太郎」よりも、大人向けでインテリ的で深い内容だった。まちろん、漫画家の島本和彦さんも出演された。以前も紹介されたが、石ノ森氏は漫画でお金を貯めて大学に進学し、本当は映画監督か小説家になる予定であった。その為に上京した。しかし、漫画家として人気が出て仕事が忙しくなり、勉強ができなくなった。そんな時、一緒にトキワ荘で暮らしていた、美しいお姉さんが喘息の発作で、救急車で運ばれ入院する。喘息で苦しむ姉の姿が見たくなくて、友人と映画を見に行ってしまった、自分が映画を見ているときに姉はたった一人で亡くなってしまった。石ノ森氏は、後悔と苦しみ悲しみから逃れたくて、漫画から逃げ一人、世界旅行をする。結局、逃げても、苦しみから逃れることはできないと悟り、トキワ荘に戻り再び漫画を描く。そして生まれたのが「サイボーグ009」「幻魔大戦」。石ノ森氏が009に対して思いれがあるのは理解できる。まるで、氏のお姉さんは石ノ森氏が傑作漫画を描く、漫画家になるよう導いた女神のようです。どなたかが言ってましたが、手塚治虫氏の作品は深いが明るい。しかし石ノ森氏は深くて暗いとても。なるほどと思った。009のメンバーは様々な国の人種で、人間であったときはそれぞれ環境も思想も違う、自分の意思もなく無理やりサイボーグにされた。彼らは空を飛べたり、早く走れても少しもうれしくない。常に自問自答しながら悩み苦しむ、彼らは人間としての心の苦しみが共感し団結する。平和を守るためブラックゴーストと戦う。石ノ森氏の作詞した009の主題歌、[誰ために戦う~♪]が頭に浮かんだ。それにしても009は私が生まれる前の作品なんですよね、もう40年以上前・・・。しかし、全く古さを感じない。いや、現代こそ009が受け入れられる。様々な人種の組織という斬新な発想がすごいと思う。どんな国の人でも人間は人間である。漫画では未完の「009神々との戦い」、(構想を託された息子さんが後日、小説で完結編を出される予定)人間を造った神が、憎しみや欲に翻弄され争いばかりおこす人間は失敗作だという、滅ぼして造り直そうとしているのだ。不可解な災害や事故は人間を滅ぼそうとしている神のせいだという。009達はそれでも人間は生きたいのだから、神と戦う決意をする。009は調べながら考える「神とは?神とは・・・」漫画はここで終わっている、つらい~。前回、009が倒したブラックゴーストは、人間の醜い心がある限り滅びないという。石ノ森章太郎氏の作品は様々な疑問を読者に撃ってくる、答えはない。まともに受け考えると哲学にいきつく。ただひとつ結論がある、「ヨミ編」のラストのシーンで、姉弟が流れ星(002と009の落下だけど)を見てお願いごとをする。姉の願いは「世界が平和になりますように・・・」 現在、世界を見わたすと戦争、災害、不可解な犯罪、不況、等々混沌とした現代・・・平和で生きているのは奇跡かもしれない。まるで、漫画のように神が失敗をやり直そうとしているかのよう。これからは、一人ひとりが自分の中にある悪に負けないよう、人間としてしっかりとした考えを持つことだと思う。番組の中で、009の大ファンでもあるハリウッド映画プロデューサー、マイケル・ウスランさんが「サイボーグ009」の実写映画を考えているらしい。ぜひ期待したいです。映画も小説も気長に待ちましょう。

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2008年3月30日 (日)

みたいようなみたくないような

昨日の「とことん石ノ森章太郎」は「サイボーグ009」だった。{今日の最終回は「仮面ライダー」}私は「サイボーグ009」は未完でずっと残念だと思って、あきらめていたが、実は「天使編」「神々との闘い」の構想を石ノ森先生は、入院中にノートに書きためていて、御子息達に話していたとのこと。自分の寿命を感じたからだろう。御子息の、小野寺丈さんが小説にし一巻はすでに出版されている。全三巻の予定。プレッシャーはあるかと思いますが、ぜひお願いします。しかし、小説の完結、みたいようなみたくないような・・・複雑な気持ち。神との闘いという、難しいテーマをどのような完結にするのか・・・やっぱり見たい、そして小説がでたら、アニメ化してもらいたいです。それにしても、石ノ森先生はジョーという名前が好きなんですね(?)私も好きです。009島村ジョー、あしたのジョー・・・heart043月29日

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2008年3月28日 (金)

はまってしまった。

今日は、久しぶりに予定が何もなかったので、朝から大学のレポートに頑張りました。今日の「とことん石ノ森章太郎」はサイボーグ009特集なのでうれしくて、勉強中につい、いたずら書きしてしまいました。009は永遠のヒーローです。番組のタイトル通り、とことん石ノ森先生にはまってしまった~。NHKBS2ばんざ~いhappy02Sokadai 3月28日200803281702000

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2008年3月27日 (木)

石ノ森章太郎先生2

昨日の「とことん石ノ森章太郎」(NHKBS2夜8時~)はアニメシリーズで、「星の子チョビン」「空飛ぶ幽霊船」「幻魔大戦」と石ノ森先生の人生だった。「星の子チョビン」は子供のころ大好きだった。かわいくて、勇敢で強いチョビンまだ、さなぎだけどかっこよく見える。

劇場「空飛ぶ幽霊船」(昭和44年)は宮崎駿氏も手掛けていて、クオリティーが高いとの評判は知っていましたが、初めて見ました。よかったです。幽霊船が空を飛ぶシーンは幻想的。主人公の少年が、親の死や大人の醜さ、矛盾に負けずに勇敢に戦っていく。素直に感動します。BOAジュースは子供だったらすごい恐怖心を感じるだろうな~。本当にクオリティーの高い作品です。素晴らしい!ストレートな内容だけど、深く、芸術性も高い。この作品ひとつで論文が書けるよう。

石ノ森先生には、きれいでやさしいお姉さんがいらした、姉弟で幼い頃、一緒に物語を作ったりして遊んだ。お姉さんは、弟が漫画家として上京するのを後押しをしてくれた。ぜんそくで苦しんでいたお姉さんも、上京し、あの、トキワ荘で共に暮らす、しかしぜんそくが悪化し、入院してしまう。石ノ森先生が映画を見に行っている間に、お姉さんは病院で一人で亡くなってしまったという・・・先生の辛い悲しい心を、想像すると涙がでてくる。先生は、苦しくてくるしくて、その中で漫画を描くしかなかったのだろう。愛する身内の死を乗り越えて、さらに深い、芸術性の高い作品が生まれた。これが芸術家の宿命か。「幻魔大戦」ではお姉さんが登場する。先生の想いが心をうつ。  

名作漫画「龍神沼」「JUN」は昔、姉が持っていて私は幼い頃読んだけど、当時は作品の素晴らしさはわからなかった。残念ながら今はないらしい。もったいない!すごく読みたくなった。そろえようかな。   3月27日Jun_2

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2008年3月25日 (火)

石ノ森章太郎先生

今、夜8時から11時まで毎日NHKBS2で「とことん石ノ森章太郎」を放送してます。石ノ森先生、生誕70周年であり、お亡くなりになって10周年だそうです。今日は「ゴレンジャー」、「がんばれロボコン」、「美少女仮面ポアトリン」、「怪傑ズバット」、なつかしくて、涙が出てしまいます。ゴレンジャー大好きでした!ももレンジャーになりたくて、ゴレンジャーごっこしてました。仮面ライダーでは仮面ライダーに憧れてたけど。特にロボコンが大、大好きでした。毎回、ロボコンの点数が出る時にドキドキしていたことを思い出しました。ロボコンのおもちゃの代わりに、ロボコンふりかけを大事にしてたっけ。ロビンちゃんに憧れてバレエのマネ踊りをしてました。CGのない時代、ロボコンの目の表情は磁石で工夫をして変えたそうです。ある意味原始的な工夫が味がでていいのです。「がんばれロボコン」は家族愛、友情ありの心温かい内容の番組だったんですね。このような番組こそ、今の子供に見せてあげたいです。さすがに「美少女仮面ポアトリン」の放送のときは社会人だったので見てませんが、OPのロケ地が横浜のマイカル本牧なので、それがなつかしい。マイカル本牧はよく行きました。「怪傑ズバット」は見たことはないです。白いギターを持って戦うヒーローはちょっと笑えますが、崖の上での戦いは命がけだな~と感動しました。とにかく、人の心を惹きつける、かわいいキャラクターから、かっこいいヒーローまで描く、石ノ森先生は天才です!私たち子供時代は先生の作品のとりこでした。感動をありがとうございます。石ノ森先生の描くヒーローは009をはじめ、どこか哀愁のある、繊細な感じなところが魅力的で好きです。3月25日

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