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イラストレーション 田村セツコ ----------たむら・せつこ[b.1938-]
東京都生まれ。高校を卒業して、銀行秘書課に勤務。しかし、子供の頃から物語を読んでは、そこからイメージする絵を描くのが大好きだった彼女は、夢だったイラストレーターの道へ。きっかけは、童画家の松本かつぢ氏に出した一通の往復ハガキだった。「雑誌に絵を描くお仕事には、どのような勉強と、手続きが必要なのですか?」。その返事が「あなたの作品を送ってください。良かったら道をつけてあげましょう」だった。そして描き上げた絵を松本氏に見せに通ううちに、出入りしている出版社の人の眼にとまり、デビューの機会を得る。

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1960年代、『りぼん』『なかよし』などの少女雑誌で大人気となり、女性イラストレーターの先駆け的存在として活躍。『おちゃめなふたご』シリーズ(ポプラ社)など名作物語の挿絵も数多く手がける。また、詩やエッセイの著作も豊富。最近は、コラージュにハマっている。「異質のモノを組み合わせる。そこには思いがけない発見があってワクワクします」。そして、これからは、「絵日記」を広めたい、と。カルチャー・スクールでも「大人の絵日記」の講座を持っていて、「日記を書いて、隣のページに絵を描いておく。後でまとめて見たときに一冊のアルバムになっている...。素敵でしょ?」と、目を輝かせた。[IC]

図版=《とりとめのない日々》(2008年、トムズボックス)より アクリル絵具、色鉛筆、レースペーパーほか

主な文献=『少女時代によろしく』 河出書房新社 2003
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