トップページ科学・医療ニュース一覧オゾンホール面積 25年間で最小に
ニュース詳細

オゾンホール面積 25年間で最小に
10月25日 4時57分

オゾンホール面積 25年間で最小に
K10059968811_1210250619_1210250624.mp4

有害な紫外線を遮るオゾン層を破壊する物質の排出を規制する国際的な枠組みが始まってことしで25年になります。
南極上空のオゾン層が破壊されて穴が開いたような状態になるオゾンホールの面積を気象庁が解析した結果、この25年間で最も小さくなったことが分かりました。

オゾンホールは、有害な紫外線を遮るオゾン層がフロンガスなどによって破壊され穴が空いたような状態になる現象で、毎年、南極上空で8月から9月にかけて発生します。
気象庁が解析したところ、ことしは先月22日にオゾンホールが最大になり、面積は南極大陸の1.5倍の2080万平方キロメートルでした。
この面積は1989年にフロンガスなどの排出を規制する国際的な枠組み「モントリオール議定書」が発効して以来、この25年間で最も小さくなりました。
気象庁によりますと、オゾン層の破壊は南極上空の気温が低くなると進みますが、ことしは7月から8月にかけて気温が平年より高かったため、あまり進まなかったとしています。
気象庁のオゾン層情報センターの直江寛明調査官は「今回は気象条件によって小さくなったと考えられ、オゾン層が回復傾向にあるかどうか、まだ分からない。今後も観測を続けていきたい」と話しています。
世界気象機関などは、南極上空のオゾン層が1980年以前の水準に戻るのは今世紀半ば以降になると予測しています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ