韓国の食品医薬品安全庁が6月、農心をはじめ、国内に流通するラーメン・うどん製品のスープ30種を調査した結果、農心では「ノグリ(たぬき)」袋ラーメンやカップ麺の「セウタン・クンサバルミョン(エビスープの大きなどんぶり麺)」など、人気の高い商品からベンゾピレンが検出された。しかし、この結果に対し、食品医薬品安全庁と農心側は回収措置を取らなかったと報道された。
これに対し、食品医薬品安全庁は「食用油の場合はベンゾピレン検出量の基準が決まっているが、ラーメンのスープにはこのような基準がなかった」とし、「世界的に加工食品にベンゾピレンの基準を設定している国はないのが実情。人体に危害が生じない程度に安全である」と説明。
一方、農心側は、「スープから微量のベンゾピレンが検出されたことを問題にすることはできない」としながらも、「6月に食品医薬品安全庁の通報を受けて生産工程を2カ月間停止し、調味料の納入業社を変更した」と説明した。
また、農心の関係者は、今後、問題の製品を回収するかどうかについて「製品が安全だと判断して販売を続けていた。人気の商品だけに、会社の経営陣は回収するかどうかを議論しており、まだ決定していない」と述べたという。(編集担当:李信恵・山口幸治)