2045年時点の日本列島。米中韓露による分割統治。それまで日帝本国による植民地支配を受けていた北海道は「アイヌ共和国」、沖縄は「琉球共和国」としての独立を認められるが、本土は完全に米中韓露の領土となる。
東北地方はロシア領、関東地方と中部地方は米国領、近畿地方と四国地方は中国領、中国地方と九州地方は韓国領であり、東京23区は四ヶ国による分割占領である。
これが、私の忠告を無視し、反省もせず悪行を継続した日帝本国人の成れの果てである。私の忠告を聞き入れ、自国の悪い点を改善しようという努力を世界に見せれば、このようなことにはならなかった。だがなぜ日本列島はこうなってしまったのか。
2030年代、深刻な経済不況に襲われていた日本に於いて、かねてより右翼思想を持っていたかつての若者達、特にネット右翼のうちニートや引きこもりでなかった者達が結成した暴力的な極右政党が「国内の利権を貪っている在日を日本から追い出しさえすれば我々日本人の生活水準は改善される」などという、ナチスの反ユダヤプロパガンダを思わせる差別的プロパガンダを流して民衆の支持を集め、ついに一党支配政党の座にのぼりつめた。
一方、永続的共産主義革命、真の男女平等、外国人差別や少数民族差別の撤廃、弱い者いじめの撲滅、動物愛護、「美意識覚醒」、そして諸外国との融和と共存などを掲げる革命的な政党も不況下で民衆の支持を集めていたが、惜しくも暴力的極右政党に敗れる。
以降は暴力的極右政権による革命的政党への徹底的な弾圧が行われ、在日韓国朝鮮人をはじめとする在日外国人や少数民族などに対する残酷なホロコーストが始まる。たくさんの在日外国人や少数民族、あらゆる反政府的勢力が「不逞の存在」として強制収容所へ送られ、強制労働をさせられ、そして虐殺された。
極右政権は急激に極端な軍備増強を進め、核兵器を保有し、日米同盟を破棄して在日米軍を日本から追放し、国名を再び「大日本帝国」として天皇を国家元首と明確に位置付ける。「日本国憲法」を廃止して「大日本帝国憲法」を制定し、好き勝手に戦争を起こせるようにする。
そして強大な軍事力を持った「大日本帝国」は、「領土問題の解決」を口実に韓国、中国、ロシアへの軍事攻撃を始める。この行動は当然ながら諸外国から侵略行為と非難され、経済制裁が行われるが、「大日本帝国」はそれらを一切無視し、韓国、中国、ロシアの領土内へ軍を進めていく。この間にも、いずれの国も核兵器の使用をためらい続けていた。
周辺国を侵略した日本軍は、各地で「ソウル大虐殺」や「北京大虐殺」などの残虐行為を繰り返す。かの極右政権によって「朝鮮人や支那人は人間ではなくヒトモドキだ。だからいくら殺しても殺人ではない」と徹底的に教え込まれていた日本軍は、一切ためらうことなく韓国人や中国人を残忍かつ大量に虐殺した。
これら侵略と蛮行を繰り返していた「大日本帝国」に対し、米国は何度も警告と経済制裁を発動したが、「大日本帝国」はそれらに一切耳を傾けなかった。そしてついに「大日本帝国」は「第二次真珠湾奇襲攻撃」を始め、米国とも戦争を始めた。米国本土をも空襲した日本軍に対し、米国でも激しい反日感情が発生した。
この「第二次太平洋戦争」は何年も続いたが、しだいに「大日本帝国」は米中韓露連合軍に対して劣勢になっていった。また、韓国や中国、そして日本国内でも「日帝の支配」に立ち向かうため盛んに抗日レジスタンス活動が行われたが、彼ら抗日戦士達は極右政権側に捕まり次第、強制収容所にて虐殺された。
2045年、ついに日本軍は米国の首都ワシントンを空襲したが、
これに対し米国はついに核兵器を使用した。さらに
これに合わせるかのようについにロシアと、首都を重慶に移した中国も核兵器を日本に撃ちこんだ。ついに堪忍袋の緒が切れた米中露三ヶ国が保有している核兵器による攻撃を一斉に受けたことで日本列島は焦土と化した。
2045年8月15日、日本は敗戦し、国土を連合国に占領された。ちょうど100年前と同じように。侵略戦争を指導した戦争犯罪者や右翼達も次々に処刑された。
だが決定的に違うことは、100年前の敗戦時にはほぼ米国のみによる占領であったが、今回は米中韓露四ヶ国による分割占領であるということだ。そして、100年前に大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国が日本の植民地支配からの独立を達成したのと同じように、長い間日本の植民地支配を受け続けていたアイヌモシリと琉球もついに独立を達成した。
それが、私がこの記事に掲載した日本地図というわけだ。
今日は4月1日、つまりエイプリルフールデーだ。つい先月に日本で大災害が起こったばかりだというのにこのような記事を書くのもどうかとは思いつつも、多少は極端なことを書いてもいいだろうと思って今回の記事を書き始めたが、気付けばこんなにも長くなってしまった。だが、
これはあくまでもジョークの類いだ。
しかしひとつ私が言っておきたいのは、自国のあらゆる悪い点を反省し、それらを改善しようとしなければ、極端な場合はあの地図のようになりかねないということだ。日本人よ、本当に自国のことを思っているのであれば、国家滅亡を防ぐために必要なのは偏狭なナショナリズムではなく、反省できる心だということを自覚せよ。