'12/10/24
中2女子に中傷手紙100通
福山市の市立中2年の女子生徒(13)が、校内で誹謗(ひぼう)中傷の手紙を約100通送りつけられるいじめに遭い、保護者が福山東署に被害届を出したことが23日、分かった。同署は広島県迷惑防止条例違反(嫌がらせ行為の禁止)の疑いで捜査している。生徒側は転校を希望しているが、市教委は認めていない。
学校や関係者によると、昨年9〜12月、女子生徒の友人の靴箱に生徒宛ての手紙がほぼ毎日、1〜5通入れられた。送り主はいずれも匿名で「死ね」「うちをおこらせたらぜっこうとぼうこう」「ブス」などと書かれていたという。
女子生徒は10月に他クラスの担任教諭に相談。学校はいじめと判断し、全校集会を開いて他人を中傷する手紙を送らないよう指導した。年末に手紙は途絶えたという。
だが保護者によると、その後も無視や悪口は継続。女子生徒は今年9月ごろから教室に入れなくなり、他の部屋で自習や授業を受けているという。保護者は「学校の対応では問題は解決しない」として、9月中旬、手紙のいじめについて被害届を出した。
また、保護者は学校に転校を希望。市教委職員とも話し合ったが「現在の学校で頑張ってほしい」と言われ、現時点で認められていないという。
市教委は中国新聞の取材に対し「市教委、学校、保護者で協力して解決し、安心して学校で過ごせる状況をつくるほうが生徒のためになる」と説明している。2学期に入って実施した生徒アンケートで「女子生徒が他生徒の宿題をやらされている」との回答を複数得ており、当事者に話を聞くなどして事実確認を進めているという。