庭山由紀さんに群馬県桐生市の汚染状況と市民の反応を聞きました。
「被曝実態は空間線量よりも、土を調べる方が良い。
セシウムだけで他の核種の事を言わない学者は御用学者かも知れない」などと、興味深いお話を聞くとが出来ました。
識者の集まりなどでは聞く事のない、日常で被曝と向き合う人の切実な気持ちを伺えたと思います。
【空間線量よりも土を調べよう】
行政で地上から50センチ以上の所で空間線量が0,23以上ないと除染しませんといってるじゃないですか。可笑しいと思いました。
9月から土を調べています。
空間線量が土のベクレルと比率して高くなってるかというとそうじゃないんです。
空間線量が低くても土のベクレルが高かったりする事があって。
空間線量を高い所で計る時と 低い所だと放射線量が高いところを計らないようにして、しかもガンマ線しか拾えない計量器で計ったりしてる事は、実は空間線量を計って本当の放射能汚染を誤魔化そうとしているんじゃないかと思っています。土を調べると違うんです。
ヨウ素とセシウムの事しか言わない学者も隠れ御用じゃないかと思う事があります。
爆発があって、色んな核種が飛んでくる訳ですよ
10年20年30年じゃ済まない、しかも猛毒の物がある。
土を調べて行くと、ストロンチウムの他、プルトニウムがどうも出そうなんです。
桐生でですよ。民間の人が調べている所ですが。
そういう状態なのに、皆さん何やってるの!
だから、セシウムしか言わない学者は隠れ御用ではないかと思っています。
健康被害の事とか瓦礫の事とか (学者を)信じそうになったんだけど怪しいですね。
他の核種に触れないのは怪しい。
【PTAでは被曝の事はタブー】
桐生市は放射能対策で子供のお弁当と水筒持参の意志は尊重されていますと学校のPTAの広報誌の小さなスペースに書こうとしたら、PTAの会長さんに凄い剣幕で怒られました。
お母さん方も会長さんの指導に従うとの事でした。
桐生市は福島の次に放射能汚染されています。
山間部も酷いし、そこで作った食材も流通してます。
学校の給食食材にもそれが入って来ているんです。
桐生市教育委員会は群馬県産の白菜から18ベクレル出ているのに情報隠蔽した。
そういう事やってるから(給食は)危険なんですよ。
教育委員会にも認めてる事だから書いても良いんじゃないか、と言っても駄目でした。
情報を貰ってもそれを咀嚼出来ないんです。
自分も、自分の子供の命も安易に考えているんだな、と実感しました。
学校は300人前後なんですが
放射能の事考えてるお母さんは10人いないと思います。
実際持参してるのは二件か三件、ゼロという所もあると思います。
【各自、各家庭で情報を考え、咀嚼して欲しい】
原発が爆発したんだから、そこから考えて調べて欲しい。
放射能をバラまいたのは東電です。そして検査を放置しているのは厚生省でしょう?
議会の中でそうなんですけど、放射能や血液の問題を指摘した私が悪くて問題は何も解決してない。
日赤に問い合わせたら、「ふくいち」の作業場で100ミリシーベルを浴びた人は献血の制限をしてる他以外は何も検査もしていない。
それはないでしょう?
議員時代に作った議会の告発チラシを持つ庭山由紀さん。
議員達から「赤チラシ」と恐れられていた。
庭山由紀さんのプロフィール。
1968年8月10日生まれ。身長170センチ。
最終学歴 名古屋大学大学院国際開発研究科終了(学術博士)
日本大学大学院農学研究科修了(農学博士)
庭山由紀語録「土を計ると違いますよ」「セシウムしか言わない学者は隠れ御用の匂いがする」
「怒る事はとても大事」「バカにはバカって言っても良いの」
「バカは相手にしない。バカは反省しないから」
除名されて自由になった、とサバサバした様子でした。