都内で会見する国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)のの放射線専門家、リアナ・トゥール(Rianne Teule)氏(2012年10月23日撮影)。(c)AFP/Toru YAMANAKA
【10月23日 AFP】国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)は23日、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所事故の被災地である福島県の福島市内と飯舘村で放射線調査を実施した結果として、日本政府による放射線測定は信頼できないと結論づけた。
グリーンピースは前週、4日間かけて福島市内と飯舘村で放射線調査を実施。その結果、福島市の一部の公園や学校では放射線量が毎時3マイクロシーベルトを超えている場所もあったという。日本政府による被ばく線量の上限は毎時0.23マイクロシーベルト。
「政府が設置したモニタリングポストでは放射線量が一貫して過小評価されていた」と、グリーンピースの放射線専門家、リアナ・トゥール(Rianne Teule)氏は述べ、一部の放射線測定器については周囲の金属やコンクリートの構造物が放射線を遮断していたと付け加えた。
また、「政府のモニタリングポストの設置場所は当局が除染している。しかしモニタリングポストから数歩離れた場所をわれわれが測定したところ、放射線量が大幅に上昇した」とトゥーレ氏は指摘した。
さらに「除染作業は大幅に遅れており、グリーンピースがこれまで何度も特定してきたホットスポットも依然として残っていた」と述べ、「特に遊具周辺にホットスポットが多くあり、放射線リスクに最もぜい弱な子どもたちが放射線にさらされている点を憂慮している」と語った。(c)AFP/Kyoko Hasegawa