“真犯人”ウイルス削除できなかったか10月24日 5時46分
遠隔操作ウイルスによって犯行予告が行われた事件で、誤認逮捕された三重県内の男性はパソコンがウイルスに感染したあとに異変に気づき、ウイルスのプログラムを自分で停止させていたことが分かりました。
真犯人を名乗る人物は、犯行声明のなかで「ウイルスをわざと残した」としていますが、警察は、犯人が遠隔操作を続けられなくなりウイルスを削除できなくなった可能性もあるとみて調べています。
遠隔操作ウイルスによる一連の事件のうち、インターネットの掲示板に「伊勢神宮を爆破する」などと書き込まれた事件では、三重県内の28歳の男性が逮捕されましたが、男性は事件に無関係だったとして、23日、不起訴になりました。
男性は先月10日に自宅のパソコンにウイルスを誤ってダウンロードしましたが、その後、パソコンの動きが遅くなったことに気づき、およそ1時間後にウイルスのプログラムを自分で停止させていたことが男性本人や警察への取材で新たに分かりました。
一連の事件では、誤認逮捕された4人の男性のうち三重県の男性のパソコンだけにウイルスが残されていて、警察がこのウイルスを発見したことが4人を誤って逮捕したことに気づくきっかけになりました。
真犯人を名乗る人物は、犯行声明のメールの中で「この時だけわざとウイルスを消さなかった。警察が誤認逮捕を認めて釈放するか、試す意図があった」などと書いていますが、三重県警察本部は、男性がウイルスを停止させたことで犯人が遠隔操作を続けられなくなり、ウイルスを削除できなくなった可能性もあるとみて、詳しい経緯をさらに調べています。
真犯人に怒り
一方、誤認逮捕された三重県の男性の父親はNHKの取材に対し、「息子が逮捕されたことに大きなショックを受け、家族も動揺しました。真犯人が何の罪もない人間を陥れ、単なる自分の遊びで人の人生を変えてしまったことにことばには表せない怒りを感じています」と述べ、家族をほんろうした犯人を非難しました。
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