法相辞任:後任、滝氏で調整 首相「任命責任ある」

毎日新聞 2012年10月24日 02時30分

滝実前法相=小出洋平撮影
滝実前法相=小出洋平撮影

 野田佳彦首相は23日、外国人献金や暴力団関係者との交際問題などが発覚した田中慶秋(けいしゅう)法相兼拉致問題担当相の辞任を受け、後任に滝実(まこと)前法相(74)を再登板させる方向で調整に入った。拉致担当相は藤村修官房長官が兼務する案が有力。臨時国会の召集を29日に控えていることから、首相は24日にも後任の法相を決めたい考えだ。

 政府は23日の持ち回り閣議で田中法相の辞任を認めるとともに、臨時代理に小平忠正国家公安委員長を指定した。首相は田中氏について記者団に「政治経験などを踏まえて私が選んだ閣僚だった」と語ったうえで、「任命した閣僚が職務を全うできなかったという意味では任命権者の責任がある」と認めた。同時に「内閣全体で職務にまい進することにより責任を果たしていきたい」と引き続き政権運営に意欲を示した。

 「内閣機能強化」を掲げた改造からわずか3週間での辞任だけに、政府・民主党内ではベテランの閣僚経験者の起用を求める声が強まっており、1日の内閣改造で退任したばかりの滝氏が浮上した。滝氏は高齢を理由に自ら退任を希望した経緯もあり、滝氏再起用の場合、拉致担当相の兼務は避ける見通し。拉致被害者の家族から「拉致担当相が代わり過ぎる」との批判が出ていることから、内閣の要の官房長官に兼務させて「拉致問題重視」の姿勢を示す狙いがあるとみられる。

 一方、早期の衆院解散・総選挙に追い込みたい野党は、田中氏の辞任を「遅きに失した」(公明党の山口那津男代表)と厳しく批判しており、首相の任命責任を追及する構え。民主党内からも「首相は人事が下手だ」との声が出ており、政権の求心力が大きく低下する中、首相は一層難しい国会対応を迫られる。【小山由宇、阿部亮介】

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