滝実法相 |
「僕自身はもう年なので、できるだけ外してもらった方がいい」。近く予定される内閣改造を前に、野田内閣で最高齢となる74歳の滝実法相が25日の閣議後会見で、こう述べる一幕があった。閣僚が自ら交代を求めるのは異例だ。
記者からの「続投か」との質問に、滝氏は「総理がお考えになる話だ」と答えたうえで、時折笑顔を見せながら語った。滝氏は法務副大臣だった4月、「70歳を過ぎたら公的な仕事から退くのが東洋の教えだ」と述べ、衆院議員の任期限りでの引退を表明。だが、6月の野田第2次改造内閣で法相に昇格した。
政権交代後の約3年間で、民主党の法相はすでに7人目。昨年9月からの野田内閣でも3人目で、滝氏の任期はまだ4カ月に満たない。目まぐるしい交代に、省内には法務行政への影響を懸念する声もある。(田村剛)