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鹿児島へひとっ飛び

2012年10月15日(月)
テーマ:ブログ

「鉄道の日」を記念して、毎年この時期、「18きっぷ」の秋バージョンとも言える「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」が発売されていましたが、今期は「秋の乗り放題パス」と名を変えて、それまでの3日(人)分使用から、連続3日間有効と、若干使い勝手が悪くなりました。しかしその分、価格は9180円から7500円と大幅に安くなり、3日連続で旅する分にはずっとオトクになっています。幸い時間はありそうなので、この切符を使って旅に出ることにしました。


当初は鈍行で東海道をのんびり下って行くつもりでしたが、今の時期、成田を飛び立つスカイマークは、先月使った旭川便ばかりでなく、どこへ行くにも当日売りでも1万円ポッキリという破格の値段設定をしていることを知り、急きょ鹿児島行を利用することに。もちろん、成田空港までは、早くも「秋の乗り放題パス」を使いました。



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成田を飛び立ち、15分もすれば富士山が見えてきます。高くそびえるはずの富士山が、はるか下にちっちゃく見え、ちょっと不思議な感覚です。




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知多半島もくっきりと。日本地図を見ているようで、面白いですね。




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こちらは、台風の通り道としてのイメージが強い室戸岬です。先端が太平洋に大きく突き出しているのがわかります。




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目まぐるしく変わる上空からの景色。これは足摺岬ですね。こうして見ると、日本は随分狭いんだな、という気がしてしまいます。




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そうこうするうちに、もう九州に到達です。全く信じられない早さです。




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ということで、鹿児島空港に着きました。成田を飛び立ってからほぼ2時間。あまりのあっけなさに、本当にここは鹿児島なのかと疑ってしまうほどです。でもなるほど、一度こういう乗り物を経験してしまうと、普通の人ならばとてももう列車で来ようなどとは思わないでしょう。ましてやたったの1万円で飛んで来られるとあれば。なお、3日前までに航空券を買えば、さらに安い8500円に割引とのこと。かつては飛行機と言えば、リッチな乗り物というイメージが強かっただけに、こんな時代が来ようとは、夢にも思いませんでした。




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鹿児島空港からは、肥薩線の嘉例川駅が意外と近いらしく、歩いてみることにしました。道幅はまあまあ広いものの、車がひっきりなしに通り過ぎ、歩くには向かない道です。また街灯もないため、夜は真の闇に包まれそうで、夜の歩きはかなり危険が伴いそうです。




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やっと辿り着いた先で、目に飛び込んで来たのは、まさしく「明治の駅舎」。思わず「おおっ」と声を上げてしまいました。
実は、このところ様々なメディアに取り上げられたりして、すっかり観光色が濃くなってしまったことで、いささか冷めた眼で見ていたのですが、それを差し引いても、この昔と変わらない重厚な佇まいには圧倒されてしまいます。これぞまさしく「美」というものでしょうか。


なお、空港から早足で50分もかかってしまい、歩くにはあまり現実的とは言えません。バスがちょくちょくあるみたいなので、空港からダイレクトに訪れる際にはバスを使った方が無難でしょう。




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観光色が濃くなったとはいえ、駅舎は特にそれを意識したような改装等はしていないようで、本当に昔のままの姿が保たれています。平日の夕方ということもあって、観光客の姿はほとんど見かけず、地元の人が当たり前のように利用しているだけです。これはもう博物館と呼びたくなるほどで、未だ現役であることに驚きを隠せなくなります。




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やがて列車がやって来て、嘉例川の駅舎に別れを惜しみつつ、列車に乗り込みます。乗ったのは吉松方面へ向かう列車で、国鉄形の気動車に俄然テンションが上がります。ボックス席に身をゆだね、移り行く景色をのんびり眺める至福のひと時が展開されます。さっきまで成田に居たのに、今はもう鹿児島の、それもかなり奥地に居るというのがちょっと信じられない想いです。成田空港まで使った切符で、まだそのままこっちでも使えるというのだから、それだけでもかなりトクした気がします。




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嘉例川で降りたからには、やはりこちらも外せません。ということで、大隅横川で下車。




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嘉例川に比べると、知名度は今一つかもしれませんが、車内から見ただけでも相当なレベルに達することがわかります。




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まさに「明治の駅舎」健在ナリ。開業は嘉例川と同じ明治36年1月15日。観光色に染まってなく、地元利用者が中心の日常的な駅として機能しているところが魅力です。



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ゆったりとした待合室は、地元住民の社交場としても機能しているようです。駅前からは結構大きな町並みが広がり、完全に町の顔としての貫禄が漂っています。



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日没の遅い九州なので、明るいうちにもう一駅行けそう、ということで、栗野でも下車。




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まだ山野線が分岐していた頃、乗り換えのため幾度となくこの駅を利用したものですが、駅員も多く賑わっていた当時に比べ、本当に寂しくなりました。コンクリート造りの比較的規模の大きな駅舎であることが、なおさら侘しさを強調しているようです。




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すっかり陽も暮れ、折り返しの列車に乗り、隼人へとやって来ました。駅にも駅前にも一気に人が多くなり、何だかホッとした気がします。




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日豊本線に乗り換えて、鹿児島中央へ。今夜はここに泊まることにしました。ということで、またまた気ままな旅の始まりです。


成田空港 12:55(SKY) → 15:05 鹿児島空港 → 嘉例川 16:36 → 16:54 大隅横川 17:44 → 17:54 栗野 18:37 → 19:21 隼人 19:38 → 20:21 鹿児島中央

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