＜フィギュア＞羽生、軽快なステップ　ＧＰ・エキシビション

　エキシビションではＳＰで世界歴代最高をマークした選手と紹介された。「フリーで失敗したので、いい演技をしたい」と銀盤に飛び出した羽生はロックに乗って鮮やかなジャンプと軽快なステップを披露した。
　２位に１０点近い差をつけながら自滅で逆転を許したフリーから一夜明けて「自信と悔しさが半々というより悔しさが９９％。自分に与えられた試練と思って、ただの負けにしない」と意欲を新たにした。ＳＰからフリーへの気持ちの切り替えを反省点に挙げた。

　１４年ソチ五輪まで金妍児（キム・ヨナ、韓国）を金メダルに導いたブライアン・オーサー氏の指導を受ける。カナダ・トロントに拠点を移した新生活について羽生は「練習自体はうまくいっていると思うが、言葉の隔たりは乗り越えなければならない大きな壁。勉強しなければならない」と感じている。

　しかし、今大会で悔しさを共有したことで互いの考えを伝えあい「コーチとともに新たな一歩を踏み出していくきっかけになった。コーチが持っているものはすごくあると思う」と羽生。非凡な才能を伸ばすため、オーサー氏との二人三脚での成長に羽生自身が期待している。【小坂大】