兵庫県尼崎市の連続変死事件で、暴行から逃れようと県外に避難した人たちが、住民票や運転免許の更新で新住所をたどられ、相次いで連れ戻されていたことがわかった。捜査関係者が明らかにした。狙った人物を執拗(しつよう)に追跡する実態が明らかになった。
一連の事件では29〜87歳の男女8人が行方不明になり、このうち2人については、尼崎市内の民家の床下から見つかった3遺体の2人と確認された。尼崎市長洲東通3丁目の角田(すみだ)美代子被告(64)の自宅マンションで、暴行や監禁の末に殺害された疑いがある。
捜査関係者によると、身元の特定ができていない1遺体の身元とみられているのは尼崎市の女性(29)。美代子被告のマンションで同居していたとされるが、数年前に沖縄県内に逃げ出したことがあったという。しかし、その後、尼崎市内に連れ戻され、2008年に消息不明になった。