ダイヤモンド・オンラインは10月22日、9月に掲載した上杉隆氏のコラム内の図表が他メディアからの流用ではないかと指摘があり、結論が出るまでの間、同記事と関連記事の掲載を停止したことを明らかにした。
問題になったコラムは、9月22日付けでダイヤモンド・オンラインに掲載された「今なお続く大手メディアの“不誠実”な報道に対する不信」。記事では東京電力・福島第1原子力発電所の事故直後の各国政府の対応一覧を取り上げ、「当時の日本では、世界のこうした動きを報じるだけで『デマ扱い』され、非難の集中砲火を浴びたものだ」「今なお、こうした事実が公表されず、どのメディアも報じない」などとした。
一覧は上杉氏が2011年3月23日現在の「著者調べ」の情報として同年11月発行の著書に掲載していたが、内容が読売新聞が同年3月19日に掲載した図表と酷似しており、またダイヤモンド・オンラインに掲載した一覧は「YOMIURI ONLINE」に掲載された記事のコピペではないかと指摘され、上杉氏に説明を求める声が相次いだ。また掲載したダイヤモンド・オンラインの見解をただす声も多かった。
ダイヤモンド・オンラインが公開した編集長名のコメント(PDF)によると、同編集部が上杉氏に確認したところ、「法的な解決の道を検討しているので、全面的な資料提供はできないとの判断」を示したという。これを受け、編集部は結論が出るまでの間、同記事を関連記事の掲載を停止するとしている。
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