事件:ロケット弾はロシア製「RPG26」/発射能力も

2012年10月18日

押収されたロケット弾発射装置と拳銃など=福岡県警田川署で
押収されたロケット弾発射装置と拳銃など=福岡県警田川署で

 6月に北九州市戸畑区の倉庫で見つかった武器は、ロシア製のロケット弾発射装置「RPG26」と確認された。対戦車用の兵器で発射能力もあるという。福岡県警によると、RPG26などを所持したとして爆発物取締罰則違反容疑などで17日に逮捕した建設業の岸良(きしら)研吾容疑者(37)=同市八幡西区瀬板1=は指定暴力団工藤会(本部・北九州市)の関係者。県内では暴力団関係者の出入り先から大量の武器が見つかる異常な状態が続いている。

 雑誌「軍事研究」の大久保義信副編集長によると、RPG26は近年の戦争でも使われており、30〜45センチのコンクリート壁を貫通する威力がある。使いやすく、海外では軍隊のほかゲリラ組織にも流れているという。大久保さんは「少し訓練すれば150メートル以内の車両に命中できる。手投げ弾より狙いを定めやすく、破壊力がある」と解説する。

 岸良容疑者は容疑を否認しており、戦車をも破壊できる兵器を何に使うつもりだったのかは分かっていない。大久保さんは「暴力団が抗争で使うにはオーバースペック(過剰性能)では。強い武器がほしかったのだろうか……」と語る。

 県内では武器の発見が相次いでおり、県警は昨年6月、福岡市西区にある工藤会の武器庫とみられるマンションの部屋から拳銃やマシンガン、自動小銃など銃器13丁と実弾431発を押収。07年には久留米市のマンションで回転式拳銃4丁と実弾33発が見つかり、指定暴力団山口組(本部・神戸市)が他の暴力団との抗争に備えて用意したことが捜査で判明している。

 今回、RPG26が見つかった倉庫は学校や区役所も近い住宅街にあった。県警幹部は「実際に使われれば大変な被害が出ていた。今後も摘発を続けたい」と警戒を強めている。

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