ミチコさんの人“性”塾
2012年10月22日
自分の性器「見たことがない」…女子中学生の70%

中1の女子生徒から「性器の形が奇形ではないかと心配」の相談がとどきました。
以下、わたしの返事です。
◇ ◇ ◇
あなたは、どういう形が女性の性器として正しいと考えているのですか。
左右のひだが均等であることでしょうか。
しかし、人間の体で完全に左右対称のものがあるでしょうか。右目と左目の大きさが違っていたり、片方が一重、もう片方が二重の人もいます。右手と左手を合わせると指の長さが違っていることだってあります。人間の体は、むしろ、左右非対称になっているのが当たり前といえるでしょう。
女の子の性器は、小陰唇が先に大きくなり、色もついてきます。その後、大陰唇が大きくなって小陰唇をおおうようになります。大陰唇が成熟したあとでも小陰唇がはみだしているのは普通のことです。
大陰唇は、膣の開口部を保護して、排尿の時に流れを導いたり、また、クリトリスと並んで最も性的に敏感なよころです。そのクリトリスをつつんで守ってあげています。小陰唇のあるべき大きさの基準なんてありません。
あなたのように、自分の性器を気に病む人がいる一方で、自分の性器を見たことがない、さわったことがない女の子が大勢います。あるアンケート調査によると、「自分の性器をさわったことがない」と答えた女子中学生はなんと60パーセント。「見たことがない」は70パーセントも……。
男の子の場合は、自分の性器はいつも目の前にあります。手でふれるにも丁度いい位置にあります。ふれればやわらかく、あたたかい……。幼児のころからひっぱったり、ねじったり、ピストルのようにして遊んだり、おちんちんという可愛いニックネームもある……。というわけで、男の子にとっては、自分の性器を「見る」「さわる」は、ごくごく自然な行為なのです。
女の子が自分の性器に無関心無頓着でいる理由は、女性性器が男性のそれとちがって、鏡で工夫しないとみえにくい構造になっている点、もう一つは、女の子の育てられ方にあります。小・中学校の保健の授業でも性器を科学的に学ぶ勉強はほとんどありません。性産業先進国、性教育後進国の現状が無念でなりません。
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