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■小泉川がサケ捕獲過去最多
2010.02.05
本年度ふ化事業用
県内トップ8万3955匹/
 気仙沼市本吉町の小泉川(津谷川)の2009年度サケ捕獲が1月31日で終了した。小泉川鮭増殖組合(及川安五郎組合長)の集計によると捕獲数は8万3955匹(雄4万3523匹、雌4万0432匹)で過去最多。人工ふ化に取り組む県内の河川では、同市の大川を上回り、07年度以来のトップに返り咲いた。

 小泉川の本年度サケ捕獲は9月10日に始まった。捕獲数は08年度より2万5995匹(44・7%)多く、過去最多だった07年度(6万1873匹)をも2万2082匹(35・7%)上回った。

 今シーズンは遡上(そじょう)数の多さに加え、例年になく親サケの魚体が大きく「通常は放流から4年後に帰ってくるサケが多いが、今年は5、6年後に戻ったサケも相当交じっていたのではないか」と鮭増殖組合は推測する。

 また、ここ数年、1500万粒を目安にしている採卵数は1549万1000粒で、過去最多だった08年度の1566万9000粒より17万8000粒(1・1%)減ったが、過去2番目の実績。このうち、200万粒を南三陸町の志津川湾水系さけます増殖協会に移出した。

 同市本吉町新圃の沢にあるふ化場で育てた約1150万匹の稚魚は、18日から4月25日まで6回に分け河川放流される。

 小泉川のサケ捕獲数は、1992年度までは1万匹を超えることはなかったが、その後の採卵数、放流数増加に伴い捕獲数が急増。2002年は4万匹を破し、年ごとに増減を繰り返しながらも徐々に増え、大川、北上川と県内トップを争っている。

 捕獲数が増えた理由として鮭増殖組合は「他の河川では0・8グラムぐらいから稚魚を放流するが、小泉川はふ化場の飼育期間を長くして1・2グラム以上に育てて回帰率を高めてきた。伏流水を使うふ化場の水量、水温が稚魚の成育条件に適しているのも要因だと思う」と話している。

 気仙沼市は4日までに本年度の大川のサケ捕獲、採卵数をまとめた。捕獲数は6万3708匹(雄3万3037匹、雌3万671匹)で、過去最多だった前年度(7万7092匹)に次いで2番目に多かった。

 捕獲は昨年10月2日に始まり、1月31日に終了した。前半は昨年並みのペースだったが、11月中旬の大雨で捕獲網が壊れ、5日にわたり漁ができなかった影響もあり昨年の82%にとどまった。

 採卵は10月5日から12月10日まで実施し、前年とほぼ同じ1263万2000粒を確保した。
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