- [PR]
政治
【甘口辛口】田中法相不祥事、むしろ「クビ」と伝えた方が…
2012.10.22 09:10
[甘口辛口]
『暴力団立ち入り禁止』の標章を掲示した飲食店関係者が切りつけられたり、店が入ったビルが放火される事件が福岡県内で相次いでいる。20日夜には福岡市の繁華街中洲の飲食店26店舗に「標識を張っているだろう。次はお前の所だ」と脅迫電話があり、警察が暴力団が関与した可能性があるか調べているという。
民間人が、まさに体を張って暴力団と戦っているという緊迫感が読み取れる。一方“法の番人”で暴力団を取り締まる側の田中慶秋法相は、外国人献金問題に続き暴力団関係者との交際を認めたあげく、辞任しないまま胸の痛みなどの症状があると病院に逃げ込んだ。これが法治国家かとあぜんとする。
入院した日に藤村官房長官が「辞表を出した方が…」と進言した。本当に症状があるならよけい悪くなる言葉だ。むしろ「あなたはクビ」と伝えた方が胸の痛みもすっきりし“病人”を救うことになる。それができない野田首相は一体何を考えているのか。まさか暴力団との付き合いをそんなに悪いことではない、と思っているわけではなかろう。
福岡市では来月大相撲九州場所が開かれるが、相撲協会は一昨年、暴力団との付き合いを一切排除する宣言を出した。それとは関係ないが、先月にはホテル代をごまかした不正経理と女性スキャンダルで、ある理事が自ら辞職した。不祥事続発で散々批判された相撲界の方がよほど自浄能力が身についている。
党首選などで支持してくれた議員を能力なしでも大臣にする論功行賞はあっても、信賞必罰がない甘い国でもある。法相がもし仮病なら“給料泥棒”といわれても仕方ない。大臣どころか議員辞職に価するのではないか。 (今村忠)(サンケイスポーツ)
関連ニュース
- [PR]
- [PR]