前回の記事で「メイド服で家事をする理由と家事の方法について」書きました。いかに家事を効率良く、最短の時間で、完璧にこなすか、またメイド服のカンフル剤的活用法を力説いたしました。今回はプロフェッショナルのメイド仕事に耐えうる、「実用的なメイド服」について考察してみたいと思います。奥様、お嬢様向けの記事です。
この手の記事を書くと必ず「萌え」がどうとか、「メイド喫茶」がうんたらとかのご意見を男性よりいただいたりします。すまない、「本格的な家事仕事をメイド服で実践したい女性」以外は帰ってくれないか。おっと、これは差別発言でしたね。「僕はメイド服を着てバリバリに家事をしたいんだ!」という男性の方ももちろんウェルカムですよ。以下私の歴代のメイド服と改良型メイド服です。
7年前のメイド服
これは今から7年前の私のメイド服。「真があって運の尽き」と「幻想画廊」の企画で手作りしたもの。当時からプロのメイドと同じ技量を持つべく日々励んでいたのでした。いや、私も若かった。でも若さゆえか、メイド道の奥深さを理解しておらず、本格的な家事仕事には向いていないフリルとリボンたっぷりのメイド服を着ていたのでした。これはコスプレ的メイド服ですね。
もしよろしければ、昔の記事も御覧ください。「真があって運の尽き: メイドさん入門1・プロローグ」
3年前のメイド服
次に3年前に着ていたメイド服。パフスリーブのワンピースに、フリルで飾られた純白のエプロン、頭にはメイドを象徴するカチューシャ──といった、いかにもメイドな出で立ちです。一式メイド服の専門店で購入しました。正統派ロングメイド服のデザインは大変気に入っていたのですが、やはり外観重視だったため毎日のハードワークには耐えられませんでした。
市販品の問題点
真っ白なエプロンはメイド服につきものですが、床を這いずりまわって拭き掃除をしたり油ものの料理をしたりしていると、すぐに黒く汚れてしまいます。フリルいっぱいの長い前掛けもしゃがんで立ち上がった時に踏んづけてしまったりで動きづらい。それにコスプレ用のメイド服はポリエステル生地で作られていることが多く、丈夫で手入れが楽なのは良いけれど、ほとんど汗を吸わないので暑くて仕方ありません。ストレッチ性もないので、肉体労働をしていると窮屈に感じます。
リボン結びはやっかい
エプロンの腰ひもはきゅっと結んだ時に「よしっ、今日もカンバルぞ!」と気合を入れることができます。しかし長めに作られたリボンは座った時にお尻に敷いてしまったり、何かに引っ掛けたりと、動きまわる家事仕事には都合が悪い。上手く蝶結びにするのも結構面倒。
カチューシャの問題点
さらにメイドカチューシャ。これがあるからこそメイドであると言えるシンボル的グッズですが、フリルやレースをふんだんに使ってあるから安定性が悪く、グラグラと実にあぶなっかしい。ピンであちこち髪に固定しなければ、ちょっと頭を下げただけで落っこちてしまうのです。これでは掃除や料理の時にやっかいです。
あまり実用的ではない
本来は髪の毛を固定するためのカチューシャですが、これだけではどうしても髪の毛が落ちるのを防げません。しかし食べ物を扱う仕事では髪の毛を完全に覆うのが望ましいわけで……。メイドカチューシャはメイドさんの象徴であり見た目も可愛らしいのですが、衛生面や実用性を考えるとあまりおすすめできません。
実際に働いてみると市販のメイド服はやっぱりコスプレに過ぎないのだなと思い知りました。それが悪いというわけではなくて、用途が違うんですよね。というわけで昔使っていたメイド服はお客様がいらっしゃった時などイベント用として使っているだけで、普段はクローゼットの奥にしまわれています。
現在のメイド服
これが現在使用している改良型メイド服です。半袖バージョンと長袖バージョンがあります。「こうだったら使いやすいのにな」と改善・改良しつつ、フリルとモノトーンでメイドさんらしさを失わないデザインとなっています。カットソーのトップスと、ロングスカートのセパレーツ式に、自分で縫ったエプロン、三角巾を組み合わせています。
トップス
トップスのカットソーは市販品。ボタンがないのでさっと着られます。フリルやギャザー、シャーリングが施されていてクラシカルな雰囲気のものを選びました。伸縮性のある綿素材だから動きを妨げませんし、汗もよく吸います。長袖と半袖のカットソーを気候に合わせて組み合わせています。上下が分かれていると洗濯が楽ですね。
ボトムス
ボトムスは夏用と冬用のロングスカート2種類を購入。ウエストゴム&ストレッチがきいていて動きやすい素材です。フレアもたっぷり入っているマキシ丈は、正統派メイド服と変わらないシルエット。トップスとボトムスは1年ごとに新しいものを購入していますが、どちらも1000円〜3000円ほどなので経済的です。
エプロン
エプロンは「コスプレ衣装の型紙販売ショップUSAKOの製作工房」さんでダウンロードした型紙から自分で縫いました。一番気に入ったポイントは背中がボタン式で腰紐でない点です。誤って紐を踏んでしまうことがないし、椅子に腰掛けた時に邪魔になりません。胸の部分が開いているデザインで息苦しさがないのもいい。色は汚れが目立たないグレー。アイロンがけの必要がない、TCブロードという生地で作りました。
三角巾
三角巾はエプロンの余り布で作りました。ギャザーを寄せて、ダーツを入れてある立体構造だから頭の形にきれいに沿います。端にはフリルを入れてメイドさんらしさを出してみました。上部にすべり止めのゴムを縫いつけてずり落ちにくくなっています。髪の毛を覆って衛生的ですし、掃除の時に髪がじゃまになりません。
個人的にメイド服のトレンドに今後、三角巾が来るのではないかと思っています。実用性があるのはもちろんですが、三角巾にはクラシカルなたたずまいがあるし、レースやフリルを加えてデザイン性を高めれば、コスプレ用としても人気が出るのではないかと。どうかな?
シューズ
最期にシューズ。日本の住宅では土足の習慣がありませんが、靴を履かないメイド服はなんともしまらないものです。私が使っているのは黒いバレエシューズ。豚皮である程度の伸縮性があり、底にレザーのグリップがあって滑ることがありません。ゴムのストラップもついており足にぴったりフィット。私は毎日かなり歩くので、足の健康を考えて底にシリコンの中敷きを入れています。だいたい半年でボロボロになってしまうため年に2足購入。
メイド服で家事をしてみませんか?
7年の間に改良を重ねてきた私のメイド服。今のところは大変満足していますが、また不満点が出てきたらカスタマイズしていきます。実用的なメイド服は進化し続けるのです。
ホントは理想のメイド服が売ってるといいんですけどね。メイド服で家事をなさる方がもっと増えてくれると、実用に耐えうる安価なメイド服がたくさん市販されるのになあ。毎日家事を頑張っていらっしゃる奥様、お嬢様(そして一部の男性諸君)、気力を奮い立たせ、効率良く作業が進むお気に入りのメイド服で家事をしてみませんか?【麻理】
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