花巻東・大谷「最初から夢があった」メジャー挑戦を表明

記者会見で米大リーグへの挑戦を表明する花巻東高の大谷翔平投手

　２５日に開催されるドラフト会議で１位指名が確実視された花巻東（岩手）の１６０キロ右腕・大谷翔平（３年）は２１日、花巻市内の同校で記者会見を行い、米大リーグへの挑戦を表明した。大谷は「最初から夢があった。若いうちに行きたい気持ちが強かった」と米大リーグ挑戦を表明した。

　大谷は７月の全国選手権大会岩手大会で、１９３センチの長身から繰り出した速球が１６０キロをマーク。ドラフトで指名を受ける可能性は残されているが「自分はどういうふうになっても米国に行きたい気持ちが強い」と決意を述べた。

　大リーグのドジャース、レンジャーズなどのスカウト担当者らが花巻東を訪問し、大谷本人らに獲得の意思を伝えていた。ドラフト１位候補の有望な高校生が進路を米国に選ぶ異例の結論になったことについて「すごく難しい決断だった。気持ちが苦しい時もあったが、最終的にこういう決断をしたので、迷いなく言えた」と語った。

　１位指名が有力だった社会人では、新日本石油ＥＮＥＯＳ（現ＪＸ―ＥＮＥＯＳ）の田沢純一投手（現レッドソックス）が、２００８年のドラフト会議前に指名を拒否した例がある。

　◆大谷　翔平（おおたに・しょうへい）岩手・水沢南中から岩手・花巻東高に進み、２年だった昨夏に甲子園出場。今春のセンバツは初戦で優勝した大阪桐蔭に敗れた。１８Ｕ（１８歳以下）世界選手権の日本代表。打者としても、非凡なセンス。右投左打。１９３センチ、８５キロ。１８歳。

　竹中雅彦・日本高野連参事「一人の高校３年生が進路を表明した。たまたまドラフトの上位候補なので、大きく取り上げられている。悩んで出した結論。尊重したい」