事件専用にウイルス作成か=対策ソフト検出できず―専門家「自己防衛を」・遠隔操作
時事通信 10月20日(土)14時26分配信
遠隔操作ウイルスに感染したパソコン(PC)から犯行予告が書き込まれた事件で、ウイルスは事件を起こすために独自に開発された可能性が高いことが20日、複数の専門家などへの取材で分かった。
大阪の事件ではウイルスが新種だったため感染が分からず、誤認逮捕につながった。専門家は「新種ウイルスは次々生まれ、対策ソフトも追い付かない。安易に無料ソフトを取り込まないなどの自己防衛が必要だ」と注意を呼び掛けている。
解析した「マカフィー」の本城信輔主任研究員によると、ウイルスには作成ツールの利用や既存のものを改造した形跡はなかった。類似点も検出する対策ソフトを逃れる目的で、作成者が独自にプログラミングした可能性が高いという。
一方、通常のウイルスと違い、長期間PCを操作するため感染を隠すような機能はなく、事件用に特化して作られた疑いもあるという。
作成者はウイルスの改良を重ねたとみられ、ネット上では「2・23」と「2・35」のバージョン番号が確認された。「シマンテック」の浜田譲治主任研究員は「個人作成のウイルスに番号を付けるのは珍しい。きちょうめんな性格の職業的なプログラマーという印象だ」と分析した。
最終更新:10月20日(土)14時28分
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