ふざけるなよ、と何度言ったことだろう

私の中のやくざが顔を出す。笑

けれど、ある程度の冷静さがあったのは
どうせ別れるんだろうし、お金くらいは
最後ももらっておきたいと思う気持ちもあったし

とにかく、注意深く彼の嘘をあばいていった

彼が携帯を渡して、その夜はとりあえずは寝た
けれど、私は徹夜で携帯を分析

残っている証拠をもとに、証拠メールをやっと
つかんだ

どうも出会い系の女らしい
その女から私はこんな感じですってメールが
きたけど、顔を半分かくしているけど
不細工

よくも、まあまあ

そのほかにもボロがでてきた携帯

翌朝、彼は昨日、仲直りしたと思い込んでいて
いってきますのチューなんてしようとしたので
笑顔でつきはなして、いってらっしゃいと
今までにない おじぎをした

そして、今日はお話があるのでなるべき
早く帰宅してくださいと事務的に言った

彼はわかりました と言ってでかけた

その日の勤務は23時までだったけど
4時には帰れますが、帰りますか?と
メール
はい、お願いしますと返信

帰宅した彼に、これからのことですが
まず、ここを退去になるので
市役所からもらってきた転居届けをわたす

これは書いておきましたので
明日出してきますといった

荷物ですが、いきなりではむりなので
25日までおいておいても大丈夫です
荷物の引き取りは業者を呼んでください
あなたが家に入ることがないように
お願いしますといった

精神的苦痛がともなったので
妻ではありませんが、慰謝料を少し
請求させていただきます
拒否した場合は、あなたのある行為を
会社に密告します
それは、解雇させるためです

なんで?と思うでしょうが
言っておいたはずです
裏切ったら会社を解雇になることになると
あれほど言っておいたでしょう

解雇になっても、軽犯罪なので釈放は
されます。
けれど、社会的制裁は受けますが
私も仕打ちを受けたので、それは許してくださいと

解雇になっても、生きてはいかれる
でしょうし、そもそも、浮気とか不倫では
解雇にならないのに、解雇になるって
どんなことをした?と考えると

した方が悪いってことになるので
それはご了解くださいねといった

それに、はやかれ、おそかれ
次の彼女のそれがみつかれば
解雇になるので、同じことかもしれません

元妻は自分が慰謝料をもらいたいので
解雇にさせなかっただけです
私は、慰謝料もいいけど解雇もおもしろいと
思っているので、好きにさせてもらいます

そんな話をしていった
馬鹿め、裏切る女をまちがえてる

だから、あれほど馬鹿な女とつきあえと
さんざん、忠告しておいたはずだ
私は危ないと注意しておいたはずだ
甘くみるからだ、ばーーか

話しているうちに頭にきたので
平手で3回ぶつ
生まれて初めて人に暴力をふるった
彼はしっかりぶたれてる
瞳は仕返しするつもりはないようだ

ぶてば?私をぶてば?
血がでるほど殴れば?

警察呼んでやるもん

ううん、という
どうして?と挑発すると

俺が悪いから という

悪いと思っていてやるなんて
すごい度胸だね
といいながら、今度は足蹴りを3回

あまりの痛さに彼はよける
よけたしぐさが許せなくて
もう1回、ける

ああ、うまれて初めてだーーー
生まれて初めての暴力だああーーー
確かに爽快感はある

少し暴れたせいか、落ち着く

そして彼の精神的クビをぐいぐいしめる

たかが浮気なんだけど
私がそれを許さない理由がある

もし旦那が浮気をしても
ここまではやれない

それとこれとはちがうのだ

結婚して、もう相手を変えられないのと
交際して、いろいろ助けてもらっているのに
その分際でと思うから憎しみが強いのだ

私を食べさせてもらっているなら
怒りもまたちがうのだけど
なんの世話にもなってないから
できることかもしれない

そのうちに、そうだ土下座をしろと言い出した私

もやは、戻ることなどない
なんと思われても全然かまわない

むしろ、こんないやな女だったのかと
思われたい
私も、後悔したい、こんな男ととね

それで、土下座した彼の髪をつかんだ

そのまま立ち上がるかと思っていたら
ずっと私の話を土下座で聞いているので
慣れてるなこいつと思った

とりあえず、一度たたせたけれど
そうだと思って
もう1度、土下座をさせて
笑いながら、写メをとる

これをその女に送るといいながら笑う

いつもなら、完全に切れる彼が
一切きれない

さすがに薄気味悪くなったので

彼にしゃべらせる

ごめんなさい という
それは言っても無駄
そのほかの言い訳でもきいてやると
言った

言い訳はないという
でも、その女を好きでもないという
好きな女は私だという

あら、ありがとうね
何を言い出すかとおもったら
あらあら、小心者ですことーーー

おいおい、お前さーー
私と交際してて、旅行に行って
ばれたとき、元妻にもそう言って
あやまったんだろ?
土下座して

でも、私に言ったよね
しばらく家ではおとなしくしてなきゃ
だめそうです  って
元妻をうちらはふたりでコケにして
馬鹿にしたんだよね

私も同じにするつもり?
と聞いてやる

正直、うちらも不倫から始まって
結局、離婚させてしまったのだけど
だから、彼がそういうことをしたとしても
本当は、当たり前というか
そういう男だったんだとは思うのだけど

馬鹿にされるのは耐えられない
だから、制裁を加えて別れるそう思っただけ

さすがに彼も別れを決意したらしく
この先についてもうなずいてきた

でも、彼は私が好きで
別れたくはないという

それならチャンスだ
お金を増額しよう
許すふりをして、増額して、
今まで許さなかったものを全部許させて
みよう

それがだめなら、別れればいいのだからね

そう思い、好き勝手をいいだした
彼は慰謝料にプラスしては払えないと
いうけれど、大丈夫だよ
ホームレスすれば、いいんだから
問題ないよ

ぼろいアパートに住めばいいのだし
問題ない、問題ないと笑って私がいう

食べれなくて死ぬわけじゃないから
大丈夫だよ

それからは、私の快進撃
許すふりをしながら、彼の携帯のすべては
私がいつでもみることを同意させた

ついでに怪しいパソコンだ
それは最後までごねていたが
ついにパスワードを教えた

中身は最悪だったのだけど
浮気よりましだといえばましだね

それから3時間にわたる説教

彼は、別人のように穏やかで
聞いている
気持ち悪いのでなんでかきいてみると

もう、すべてやめたといいだした
それで私と付き合いたいと言い出した

はあ?
どんな意図があってのことか
あれか?あれか?

真意を問いただす

こうなると駆け引きになる

正直、許すことは一生ない
けれど、いつか忘れることはできる
それも、これもあんた次第だと言ってみる

人のことは信用しないし
信じない
けれど、信じたふりや
信じなくても、付き合うことはできる

それに、私も実は嘘もあるし
彼と付き合ってから、他の男と
寝てないわけではない
最近じゃないだけであってね

完全にしろではない

でも、怒る

彼は実はある病気なのだ
病名があるかどうかわからないけれど

心理学的な病気なのだ
人を信じるどころか、愛することが
できないのだ
好きという気持ちがあっても
自分の命にかえてもというものが
この世にひとつもない

自分の好きなように
自分のおもいのままに
生きてきた

それもいいけれど
かんじんなものは知らない

知らないなら結婚もしなければいいのに
するから、失敗する

彼は人を信じてないので、人に裏切られる
ことにあまり傷つかない

もし私が浮気したと知ったら
そうか、とひとこと言って離れていくだろう
たぶん、そこにはああ、やっぱりくらいなもので

なんで、なんでなんだーーという気持ちはない
そうか、そうだよねみたいな

話し合いは5時間にも及んだが
休みでもないので、寝ることにした
翌日は徹夜の話し合いになった
そして、その翌日も、その話になって

おとといの夜、とんでもない電話をしてしまった

彼のストーカーの女がいたのだ
そして修羅場その3に続く

その女は気の毒な女だ
本当にきいてほしい