橋下徹大阪市長VS週刊朝日の不可解な対応(森 功)

週刊朝日でノンフィクション作家の佐野眞一さんが始めた橋下さんの連載を巡り、週刊朝日側がいともあっさり謝罪をしたのは報道されている通りです。この件について、小生の意見を、とのお声がありましたので、考えてみました。

正直いって、週刊朝日があれほど簡単に誤るとは予想外でした。前の拙ブログで今度の連載が過去の記事と大差ないとは書きましたけど、それは記事中の事実関係のことです。問題はくだんの記事内容や描き方が橋下さんの公人としての政治活動と係わりがあるかどうか、という点でしょう。

むろん政治活動や公人として言動にかかわるというのが大前提で、野放図に出自や血脈を暴露していいわけはありません。しかし、自らの出自に関して、被差別部落の出身だと橋下さんご自身が選挙活動の中でも公言しています。選挙で言っておきながら、朝日側に対し、被差別部落を報じていいのか、と攻撃するのは矛盾しているように思えます。

公人としてのあり方に触れていない点で、今度の記事は配慮が足りなかったといえるかもしれません。が、そうした説明もなく単に謝罪というのも、どうでしょうか。双方の対応に違和感を覚えてしまいます。

【ブログ「森功のブログ」より】

 


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  • tokoma

    「問題はくだんの記事内容や描き方が橋下さんの公人としての政治活動と係わりがあるかどうか、という点でしょう。」
    とらえ方が浅いです。
    橋下氏が問題としたのは、背景に、DNAで人格を否定する考え方があり、被差別部落であると、地域を特定したこと。
    これが、日本の言論社会の中で、許されない、発言の自由がないことを、橋下氏は、主張し、
    社会的な支持を得たのです。

     人の話を全く理解していないのでは?何が問題・テーマなのかを、きっちり抑えないと、
    あなたのような的外れな意見になりますよ。「なにか違和感がする」などと、あなたの
    感覚で、権力を行使しないでください。

  • http://profile.yahoo.com/QCDSKZ2QYBVQFB5CILPOKVH5ZM Bin

    「自らの出自に関して、被差別部落の出身だと橋下さんご自身が選挙活動の中でも公言しています。選挙で言っておきながら、朝日側に対し、被差別部落を報じていいのか、と攻撃するのは矛盾」
    わざとやっているのかというくらい表面的なとらえ方ですね。橋下市長が、
    ●出自についての報道があるのは公人だから仕方ない、しかし血脈・DNAという本人の努力でどうにもならないものを人格の否定のために使うことは許されない
    ●実父には育てられた記憶もない(ので被差別部落出身者・ヤクザじみた人間に育てられたことから人格を分析するという手法も不当)
    といった趣旨で発言されているのを聞かなかったんですか?

  • Danton

    >DNAで人格を否定する考え方があり
    これは橋下さんがそう解釈しているだけで本分はDNAで人格否定をしようなんてしていない。否定されると取材陣が考える行為を繰り返す橋下氏についてこれから掘り下げようとその一つの手がかりとして出自も触れられているだけで今の段階で差別記事とはいえない。これは親会社の過剰反応。いったい何があったのか?褒められたものではない。連載の方は他の媒体でもよいのでなんとか続けてほしい。これは日本の言論のためにもそうすべき。言論が言論で退けられるのは健全だが政治権力の側からの圧力に屈するなどこの日本であって宜しい筈がない。ここは中国ではない。

  • Aaaa

    今回の件、なにか選挙の目的から、もやっと霞が掛かって見えなくなった様な、使い古されたいつもの印象を受けます。もしかりに自分がジャーナリストなら、スクープでも何でもない事をやってはいけないと解ってる手法で発表した、メディアサイドから背後関係を洗うと思いますが…。

  • MasaNyan

    わたしは橋下氏の支持者でも何でもありません。またノンポリです。
    しかし,この記事の次の部分↓ に異議ありです。
    —-
    自らの出自に関して、被差別部落の出身だと…選挙で言っておきながら、朝日側に対し、被差別部落を報じていいのか、と攻撃するのは矛盾しているように思えます。——
    下記,二つの事実があったとしましょう。

    ①韓国従業員が,自ら韓国人であることを表明しており,周知の事実である。
    ②上司が,「お前の仕事ぶりを論じる以前に,お前が韓国人であるのでおれは認めない。必ずクビにしてやる」と全社員の前で糾弾した。

    この従業員が社内コンプライアンス委員会に異議をとなえることは「矛盾」でしょうか?

    過去,他の週刊誌がこれら「事実」が報道したとき,橋下氏は意義を唱えていません。「事実」ですから。週刊朝日が一線を超えたのは「彼は被差別部落出身のハシシタ,つまり河原乞食とおんなじだ。それは政策論争以前の問題だ。彼を問題有る人格者としているのはDNAなのだ。」という論調であったことです。
    さらに言えば,今回の問題は,日本中の「橋下」家にも影響を与えかねない重大な問題です。
    当然,地名の特定を受けた地域住民にとって大きな迷惑です。
    週間朝日側が差別を復活させた,といわれても当然です。

    これは政治の問題ではなく,ジャーナリズムのあり方の問題です。
    その部分を攻撃しているのですから矛盾はありません。

    おそらく森さんはいろいろ考えたのでしょうが,もう少し,丁寧に論点を整理して書かないと,読者の頭の中にハテナマーク(???)が飛び交います。

    つまり,なぜ,「矛盾しているように思えます。」と思ったのかが,この記事からはわかりません。

  • Jyuri Sayurin M M

    そのような差別は良くないです!
    じゃあ、お坊ちゃまな、鳩山様は尊敬出来るのでしょう!?
    この変な日本を変えられるのは彼かもしれないと私は思います。
    嘘つきな政治家はもう、うんざりです。

  • akira

    ようするに生まれとか家柄が悪いから、あいつはろくでなしだといえば、反論が来るのは当然でしょう。嫌悪感をもたれてもしょうがない。
    犯罪者の子どもは犯罪者か?
    家柄が良いから正しいとでも?
    今回は政治家だとか公人だとかは関係なく、その手の発言に嫌悪感を持つ人が多いというだけの話ですよ。

  • Sniper

    ひょっとすると、森さんは問題の記事に目を通してないのではありませか? だから、そういう軽い発言になり、問題の本質を見逃したのではありませんか? 的外れな見解から、そう思います。
    ジャーナリストなら、事実を認識してから、評価してもらいたいと思います。基本的な思考過程が間違っています。なぜなら、読んだのなら、被差別部落のエリアを指摘した記載に気付かないはずがないでしょう。

  • noncalo50

    「週間朝日の不可解な対応」 「違和感を覚えてしまいます」 は一般市民感覚からすれば全く理解できません。もし、週刊朝日が連載を続けるとか謝罪がないというなら、 私は週間朝日に対して、また、市長の言われるように親会社である朝日新聞社にも懐疑心を持たざるをえません。

    言論の自由があると同時に「責任」がともないます。主張の裏には破ってはならない法則がありますが、週間朝日はただ自由奔放に記事を書いて、根拠もない人格否定にまで及んだことは明らかに法則違反です。

    一般市民はこの記事を読んだらヘドがでます。「売らんかな主義」も逆効果でした。

  • noncalo33

     「週間朝日の不可解な対応」 「違和感を覚えてしまいます」 は一般市民感覚からすれば全く理解できません。もし、週刊朝日が連載を続けるとか謝罪がないというなら、 週間朝日に対して、また、市長の言われるように親会社である朝日新聞社は全く信頼を失ってしまうでしょう。

    言論の自由があると同時に「責任」がともないます。主張の裏には破ってはならない法則がありますが、週間朝日はただ自由奔放に記事を書いて、根拠もない人格否定にまで及んだことは明らかに法則違反です。

    一般市民はこの記事を読んだらヘドがでます。「売らんかな主義」も逆効果でした。

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