再生の原風景 渡良瀬
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【経済】「立喰」看板から消える 駅そば店 女性入りやすく
JR東日本の駅構内などでそば店を運営する「日本レストランエンタプライズ(NRE)」の店から「立喰(たちぐい)そば」の文字が消えた。最近はいす席も備え、ゆったりと食べられるそば店が主流。「立喰」の看板を下ろすことで、より多くの女性客に利用してもらおうとの狙いがある。 (伊東浩一) 東京都北区のJR赤羽駅構内に、昨年三月に開業したNREの駅そば店「そばいち」。立ち食い用のカウンターテーブルは四人分しかなく、三十一人が使えるテーブルには、いすが備え付けられている。女性客が入店しやすいよう、内装に白木を使い、接客に当たるのは専ら女性従業員。そばを食べ終えた女性客は「店に清潔感があるので抵抗なく店に入れる」と話した。 NREはJR東日本の子会社で、立ち食いそばチェーンの最大手。百四十の直営店のうちいす席のある店が九十六店を占める。立ち席だけの店では、女性客の比率が平均1・3%と低いのに対し、いす席を備え、居心地にも配慮した店は女性客の比率が25%に跳ね上がるという。 このため、NREは二〇〇九年以降、店舗の改装を進めるとともに全店の看板やのれん、のぼり旗から順次「立喰」の文字を消去。「そば・うどん」「生そば」などの表記に改めてきた。 イメージチェンジに躍起になる背景には、現在は節約志向の高まりで売り上げは堅調だが、近い将来、人口の減少や都心回帰によって鉄道利用者が減り、男性客相手だけの商売では立ち行かなくなる懸念があるからだ。 NRE麺営業グループの棚谷智行部長は「『昭和』や『おじさん』という立ち食いそばのレッテルを返上し、女性や十〜二十代の若者を取り込みたい」と意気込む。 他チェーンではもっと前から「立喰」の表記をやめる動きが進んでいる。 全九十二店のうち八十九店にいす席を置く「富士そば」は一九九〇年代後半から、「ゆで太郎」は一九九四年の一号店出店当初から、そうした看板は掲げていない。 PR情報
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