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新聞週間

2012年10月14日

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情報の「水先案内人」に

 インターネットの普及は、地球規模でコミュニケーションのあり方を変えています。

 「アラブの春」では、メールやツイッターが反政府デモへの参加者を動員する媒介になりました。日本では関西電力大飯原発の再稼働に反対する人々が、ネットを通じて情報を交換し、デモの輪を広げました。

 こうした潮流の中で新聞が変革を迫られていることは確かです。しかし、ネット時代だからこそ、新聞が果たすべき役割は重みを増していると言えるのではないでしょうか。

 氾濫する情報は海の水のように世界を満たし、その見極めと選択、迅速な判断が求められています。新聞は、たゆたう小舟に乗る読者が、どの航路を進むべきかを示す「水先案内人」でありたいと考えます。

 若い世代を中心に新聞離れが進んでいます。ネットでニュースを入手することは可能ですが、ばらばらの記事を集めるだけでは、求めている情報にたどり着くのは困難です。

 水先案内人として新聞は、正確で公正な記事と責任ある論評を提供し、記事を編集することで何が重要であるかを示し、読者の要望に応えることを旨としています。

 ネットで自分の興味がある情報にだけ接する習慣の広がりには危うさが伴います。社会人が共有すべき情報から遠ざかった結果、権力の腐敗への無関心に陥り、ひいては民主主義崩壊の危機を招きかねません。

 沖縄県・尖閣諸島の国有化をめぐり日中関係が冷え込む中、保守色を強く打ち出した安倍晋三元首相が自民党総裁に返り咲きました。

 政治の右傾化やナショナリズムの盛り上がりを注視する必要性が高まっていると言えるでしょう。

 新聞はかつて軍部の圧力に屈し、世論の流れにのみ込まれ、戦争を止められなかった苦い反省があります。

 権力を監視し、社会正義を実現するというジャーナリズムの原点を忘れないことが新聞人の責務です。

 一方、内閣府の世論調査によると、東日本大震災の影響で、生活の中で「心の豊かさに重きを置きたい」と考えている人が64%に上りました。

 あすから新聞週間が始まります。ネット時代、心の時代にふさわしい新聞のありようを自問し、変革していく決意を新たにします。


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