'12/10/20
マツダ工場で爆発3人やけど<動画あり>
20日午前1時55分ごろ、広島市南区宇品東4丁目、マツダ本社宇品工場で「爆発音がした」と住民から119番があった。エンジン部品を鋳造する2階建て施設の屋根に穴が開くなどし、作業中だった25歳と32歳、38歳の男性社員3人がやけどを負った。
広島南署などの調べでは、現場は「鋳造C棟」の2階部分。同日午前1時50分ごろ、溶鉱炉で溶かした鉄を容器に入れて移動させようとした際、容器が倒れて鉄がフロアにこぼれ、爆発が起きた。
市消防局は、何らかの理由でフロアにあった水が、高温の鉄によって急速に気化し、爆発した可能性があるとみている。
近くの公園で友人と話していた南区西旭町の飲食店アルバイト西本進さん(28)は「ドスンというすごい音がした。何がどうなったんだろう」と心配そうな表情だった。
宇品工場はJR広島駅(南区)の南約4キロにあり、敷地の総面積は約168万5千平方メートル。小型車デミオやミニバンのプレマシーなどを生産している。マツダによると、鋳造C棟では海外向けの一部車種用の部品を製造。在庫があるため、当面の生産に影響はない。
同工場では2004年12月にも、塗装部門の施設約8千平方メートルを焼く火災が発生している。同社は「ご心配とご迷惑をおかけし、おわび申し上げる。近隣住民への個別の説明を検討している」としている。
【写真説明】爆発で屋根に穴ができたマツダ本社宇品工場の鋳造C棟=奥(20日午前8時50分、広島市南区)