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【埼玉】

公設民営でシネコン運営 鴻巣市、唯一の映画館 来夏復活

閉館になったままの映画館=鴻巣市で

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 鴻巣市は、東日本大震災で損壊して閉館したJR鴻巣駅前のシネマコンプレックス(複合映画館)について、上映設備を整えて興行会社に運営委託し、来年7月にも営業を再開する方針を決めた。市は「『公設民営』のシネコンは全国的にも珍しいのでは」としている。 (宮本隆康)

 市によると、閉館した「シネマックス鴻巣」は二〇〇九年、図書館や飲食店などが入居する駅前再開発ビルの三、四階にオープンした。地権者や市でつくる鴻巣駅東口A地区市街地再開発組合が所有し、千葉市の興行会社が賃借して運営。九スクリーンを備え、市内唯一の映画館だった。

 しかし、東日本大震災で天井や壁の一部が落下し、営業休止に。再開発組合は修理費を工面できず、興行会社は昨年十二月に撤退を決めて、そのまま閉館になった。

 市は中心市街地活性化と再開発事業の一環として、運営会社を探した。交渉は難航したが、公設民営を条件に、大手配給会社系の興行会社と大筋で合意。市は十月、四階など約四千七百平方メートルを、再開発組合から約五億六千万円で取得した。

 計画では、スクリーン数は以前の九カ所から七カ所に減らし、残る二カ所は映画の上映設備も備えた市民活動用のホールにする。市議会九月定例会では、修復工事費や映写機器の購入費など約四億六千万円を含む補正予算案を可決。市は、十二月定例会で管理運営の条例も提案する。

 市は「JR高崎線の駅前にある立地の良さを生かし、映画祭なども計画したい」としている。

 

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