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予防接種で死亡 冷静対応呼びかけ
10月19日 20時45分

岐阜県美濃市で、日本脳炎の予防接種を受けた子どもがその後死亡した問題で、岐阜県内では、予防接種を一時的に見合わせる動きが出ていますが、各地の医療機関では保護者に冷静に対応するよう呼びかけています。

17日、岐阜県美濃市の診療所で、10歳の男の子が日本脳炎の予防接種を受けたあと、死亡しました。美濃市は診療所からの聞き取り調査の結果、ワクチンの接種のしかたなどに「特に問題はなかった」と厚生労働省に報告しています。この問題を受けて、岐阜県内の小児科では予防接種を一時的に見合わせる動きが出ています。
岐阜市の「矢嶋小児科小児循環器クリニック」では、これまでに2人の子どもへの日本脳炎の予防接種を見合わせたということです。クリニックでは保護者などに向けた電子メールで、「長期にわたって延期すべきではないが、状況が分からないなかで接種を急ぐことはない」などとして、冷静な対応を呼びかけました。
5か月の女の子と別の予防接種で訪れた母親は「予防接種を打たないリスクのほうが大きいと分かってはいても、不安になる部分もあります」と話していました。
クリニックの矢嶋茂裕院長は「予防接種が極めて有効であることに変わりはないが、日本脳炎に関しては、今、急いで接種する必要はない。状況を確認したうえで接種を受けてほしい」と話しています。一方、警察は19日午後、男の子の遺体を詳しく調べましたが、死因の特定には至らず、引き続き死因の特定を進めることにしています。
警察によりますと、男の子の体にはアレルギー反応による腫れなど明らかな異常はなかったということで、引き続き、血液などの検査を行って死因を調べることにしています。
今のところ、予防接種の手順やワクチンの量に問題はなく、警察は子どもが服用していた薬の種類や量などについて保護者から話しを聞いて、予防接種との関連を調べるということです。

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