イチロー:ヤ軍残留オファー濃厚 単年3億円超か
2012年10月20日
◇ア・リーグ優勝決定シリーズ第4戦 ヤンキース1−8タイガース(2012年10月18日 デトロイト)
涙の終戦−−。ヤンキースは18日(日本時間19日)、タイガースとのリーグ優勝決定シリーズに1−8で敗れ、4連敗で敗退。1番・左翼で出場したイチロー外野手(38)は3打数無安打に終わり、悔しさをあらわにした。
今季終了後にFAとなるが、ヤ軍は黒田博樹投手(37)とともに再契約オファーを出す方針。イチローも残留に前向きとみられ、来季もピンストライプのユニホームを身にまとい、世界一を目指す可能性は高い。
イチローの目は真っ赤だった。自身初のワールドシリーズを目指した戦いは、あっけなく4連敗で終わった。無念の思いと、全力で戦い抜いた達成感が交錯した涙。それは7月まで約11年半在籍したマリナーズでは味わったことがないものだった。
「悔しい思いしかない。ただこういう気持ちは久しく味わっていない。短い時間でしたけれど、本来持っている気持ちを思い出させてもらった」
ヤ軍での76試合目は3打数無安打1四球で終わった。「ジーターが(左足首骨折で)いなくなってこういう形でスイープ(=シリーズ全勝)されて情けない」。7月23日に控えの可能性も受け入れて移籍。ヤ軍では打率・322をマークし、ポストシーズンでは全9試合にフル出場した。確かな地位を築いた選手の責任感ある言葉だった。
プロ21年目を終え、初めてFA有資格者としてのオフを迎える。ブライアン・キャッシュマンGMは「本当に大きく貢献してくれた。グラウンドでもクラブハウスでも好影響を与えた」と評価。今後の交渉については「ほかのFA選手とともにオーナーと将来の計画について話し合う」と明言を避けたが、関係者によると、単年で年俸400万ドル(約3億1600万円)前後のオファーを用意しているという。(スポニチ)