結局、週刊朝日が即日謝罪したことで、あっけなく一見落着しそうです。 しかし、その前に会見で橋下氏は「ABCは別だとわかった」と言って、テレビ局だけはOKにしました。これは橋下氏の常套手段で、最初に大きく出ておいて、少ししてから譲歩するという彼得意の交渉術。テレビ局を向こうに回すのは、100万、1000万の大衆を見渡している政治家として、上手なやり方とはいえませんからね。この辺りの譲歩はさすが鮮やかです。大きく言っておいて、翌日すぐに譲歩するんですからね。とにかく仕事が早い。 橋下氏の譲歩もあり、週朝もあっけなく謝罪。編集長は「次回もお楽しみに!」と書いた直後だけあって、ちょっと情けない格好になってしまいました。まあ、それにしても、週朝の編集方針自体がよくわかりませんが。。。記者も優秀な方をつけていたそうですが、やはり編集会議の段階でもうちょっと議論してからゴーサインを出すべきでした。すぐに手を挙げてしまうなら、最初からこんな記事書くなよーって思っちゃいます。 会見での朝日側の言い分「出版(新聞)とは別会社」というのは、そのとおりではなのですが、やっぱり一般的には苦しい言い訳に聞こえます。朝日新聞(上)に抗議するくらい橋下氏が平気でしてくる、という可能性について徹底的に議論していなかったのが一番痛かった。 しかし、これが新聞社系でない出版社の月刊誌だったら、ここまで騒動にはならなかったのでは? 理由は、単に部数が少ないからです。橋下氏はミニコミ(万単位)は完全無視しますからね。 太古の昔?から、メディアへの抗議は、親会社&広告主と相場が決まってました。それが一番、末端メディアにとって痛いからです。訴訟はもちろんですが、この対策をしっかりとった上で、ケンカ売るなら売らないとダメです。橋下氏は、なんといっても稀代のタカ派政治家なのですから、ケンカ売るならそれなりの覚悟が必要です。 今回は「ちょっと格が違いすぎた」ということでしょうか。何度も書きますが、橋下氏はテレビ・タレント時代に培ったメディア戦術にたけた行動力ある新しい政治家です。それを「向こう」に回して大型連載するのなら、こちらも優秀な頭脳をそろえた布陣を引いた上で、さらに刺し違えるくらいの心構えが絶対的に必要なのです。 橋下氏は、路地(同和)どころか、大変な困窮家庭から、想像を絶する苦労を強いられながら這い上がってきた男です。度胸もあり、頭もズバ抜けてかしこい。さらに仕事が早い。感性と理性の両方を兼ね備えたスーパースターです。このような人物に、路地という出身は、実はあまり意味をもちません。彼のようなスーパースターは、すでに「土地」を超越してしまっているからです(詳しくは書きませんが)。彼の出自について書くならば、まずそれを最前提にしてからでないといけません。 まあ、とりあえず早く両手を挙げてしまった週朝にガッカリというか、上から抗議されたら仕方ないよなというか。。。結局、どっちもどっち。 やはり橋下氏を徹底して書けるのは、ウエハラしかありえない、という真にゴーマンなオチで〆たいと思います。 |
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