富山県でパチンコ店を経営していた会社を実質的に運営していたのは在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)福井県本部だったとして、この会社に対する債権を1999年に経営破綻した朝銀福井信用組合から譲り受けた整理回収機構(東京)が、同県本部に5482万円余りの連帯保証債務を履行するよう求めた訴訟の判決言い渡しが18日、福井地裁であった。千葉健一裁判官は同機構の請求を認め、同県本部に連帯保証債務の全額の支払いを命じた。
判決によると、朝銀福井信組は95年までにパチンコ店の経営会社に計5650万円を貸した。その際、同県本部の元常任委員長ら4人が個人名で連帯保証人になった。
パチンコ店の経営会社と同県本部との関係について、連帯保証人のうちの1人は「個人的な会社で県本部とは関係がない」と主張していた。しかし、千葉裁判官は保証人の4人が会社経営に携わっていたとし「実質的な会社の運営主体は朝鮮総連県本部であると認められる」と指摘。「連帯保証契約を締結する意思表示が含まれているものと解される」と判断した。
同県本部は取材に対し「判決文を見ていないのでコメントできない」としている。