ロシア:日本食料品店、15年間賞味期限改ざん

毎日新聞 2012年10月19日 11時03分(最終更新 10月19日 12時11分)

「ジャプロ」から日本料理店に卸されたパックしょうゆの箱。本来の賞味期限の表示が切り取られ、別の日付が押されていた=モスクワの日本料理店で、大前仁撮影
「ジャプロ」から日本料理店に卸されたパックしょうゆの箱。本来の賞味期限の表示が切り取られ、別の日付が押されていた=モスクワの日本料理店で、大前仁撮影

 【モスクワ大前仁】旧ソ連圏専門の貿易会社「日ソ貿易」(本社・東京都中央区)は、モスクワにある子会社の日本食料品店「ジャプロ」が15年近くにわたり、販売食料品の賞味期限を改ざんしていたことを明らかにした。

 今月5日、モスクワ市内の日本レストランの調べで、ジャプロが卸したしょうゆの賞味期限が2年以上前に切れていたことが判明。料理長(54)が親会社の日ソ貿易に対し、他の商品についても調査を求めた。その結果、日ソ貿易は15日、90年代の半ばからジャプロへ出向していた歴代の日本人社員が主導し、麺類や菓子などの期限も改ざんしていたことを認めた。賞味期限の表示を削り、ロシア語のラベルを貼ったり、別の日付の証印を押していたという。

 日ソ貿易モスクワ事務所の三谷秀宣所長によると、ジャプロは恒常的に賞味期限切れの商品を抱えていた。三谷所長は「代金を回収しなければいけない圧力があったのかもしれないが、(改ざんについて)おわびのしようがない」と釈明している。

 一方、03〜04年に日ソ貿易のモスクワ駐在員だったという36歳の男性は、インターネット交流サイト「フェイスブック」上で、当時ジャプロ従業員から賞味期限切れの商品について相談され、社内販売▽取引先へ譲渡▽表示を外してばら売り▽日付の打ち替え−−などの対応を取っていたと証言している。

 日ソ貿易は期限切れの全食品を処分したほか、監督官庁の消費者保護局へ違反行為を自己申告すると説明。違反行為と認められれば最大5万ルーブル(約12万9000円)の罰金と90日の営業停止措置などが科される見通し。

 ジャプロは日ソ貿易が全額出資する現地法人。93年に開店し、モスクワにある数少ない日本食品店の一つ。

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