事件「北朝鮮に多数の邦人工作員」 拉致被害者が証言 1990年代末、自主的に加担か+(1/2ページ)(2012.10.19 08:11

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「北朝鮮に多数の邦人工作員」 拉致被害者が証言 1990年代末、自主的に加担か

2012.10.19 08:11 (1/2ページ)
会見する拉致被害者の地村保志さん(左)、富貴恵さん夫妻=10月4日午後、福井県小浜市(彦野公太朗撮影)

会見する拉致被害者の地村保志さん(左)、富貴恵さん夫妻=10月4日午後、福井県小浜市(彦野公太朗撮影)

 韓国への非軍事的な工作活動を展開する北朝鮮の工作機関「統一戦線部」に1990年代、「多数の日本人が工作員として勤務していたと聞いた」と、帰国した拉致被害者が証言していることが18日、捜査関係者への取材で分かった。統一戦線部は、70(昭和45)年に日航機「よど号」を乗っ取り、北朝鮮に渡った元共産同赤軍派のメンバーらも管轄していたとされる。よど号犯グループ以外にも、北朝鮮に渡って工作活動に加担した日本人がいた可能性が浮上した。

 証言したのは、昭和53年7月に福井県小浜市の海岸から拉致された地村保志さん(57)と富貴恵さん(57)夫妻。日本人工作員らが「拉致されてきたかどうかは、わからない」としている。

 1997年か98年ごろ、富貴恵さんが平壌から北に約10キロ離れた工作員専用の医療機関「915病院」に入院した際、別の患者の女性から「統一戦線部には日本人工作員が多くいて、貿易関係の仕事に従事している」と聞いたという。

 地村さん夫妻は警察当局に「(自宅で)食事を作ってくれるおばさんが(統一戦線部にいるのは)日本人だと言っていた」「日本人の夫婦みたいなのがいると聞いた。自覚を持って(工作)活動にあたっており、外国も往来していると聞いていた」と証言した。

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