大間原発南西の海底に活断層10月18日 18時24分
青森県大間町の大間原子力発電所から南西に40キロ~50キロ離れた海底に活断層があることが、独立行政法人の産業技術総合研究所などの調査で分かりました。
地震が起きた場合の規模は少なくともマグニチュード6.7前後ということで、研究グループは「活動の周期などを調べる必要がある」としています。
産業技術総合研究所の粟田泰夫主任研究員らの研究グループは、去年9月、下北半島付近の海底に音波を反射させて、地形を詳しく調べました。
その結果、下北半島と津軽半島の間の海底で、南北に伸びる、たわんだ地形が見つかりました。
たわんだ地形は地下で断層がずれたことで出来るもので、長さが14キロ以上あり、研究グループは、これまで知られていなかった活断層が見つかったとしています。
断層の長さや地形などから、地震が起きた場合の規模は少なくともマグニチュード6.7前後ということです。
海底の地質調査の結果、12万5000年前以降に活動したということですが、これ以外の活動や詳しい周期などは分かっていません。粟田主任研究員は「断層が北にさらに伸びないかぎり、大間原発への影響は小さいとみられるが、活動の周期などをさらに調べる必要がある」と話しています。
原子力規制委“これまでの判断を確認し対応検討”
大間原発周辺の海底に活断層があると専門家から指摘されていることについて、国の原子力規制委員会は、これまでの判断に不備がないか確認したうえで、今後の対応を検討するとしています。
この問題を巡っては、原子力規制委員会の17日の定例記者会見でも質問があり、地震学が専門の島崎邦彦委員が、「今の段階で予断を持って見解を言うのは避けるが、そうした指摘があることは認識している。これまでの判断に不備があったところを正していくことが重要で、確認したうえで今後の対応を検討する」と話しました。
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