2008年02月19日

被害者の非を言い立てる人達へ

花岡氏はご自身のblogで、なにやら言い訳めいたことを再アップされた後、沈黙を続けていらっしゃいます。
そして、昨日、
vanacoralさん からのトラックバックで地元、福岡5区選出の衆議院議員、原田義昭氏がblogで、産経新聞に掲載された花岡氏の記事を賛美していることを知りました。
もう、批判する気力がありません。疲れました。
ただ、2年前まで原田議員の地元、太宰府市に住んでいましたので、ご紹介だけはしておこうと思いました。


で、今日は、こういった事件での被害者バッシングについて書こうと思います。(やっと書ける)

まず、大前提は、加害者が加害行為をしなければ被害は起きないということです。
加害者と被害者が出会った時点では、両者は加害者でも被害者でもありません。
加害行為が行われて初めて被害が生じるのです。
この前提さえ、分かっていない人がいるのですね。

でもって、被害者責任論を語る人達(男性も女性もいますが)は、被害者の落ち度として沢山の言説を持っています。
被害者になりたくなければ、女性は隙を見せてはならない。
隙を見せる=性的な被害を受けても仕方がないということらしい。

暗くなってから出歩くのは
露出度の高い服装や派手な服を着ているのは
未成年者のくせに化粧をしているのは
知らない人について行くのは
男性と2人きりでいるのは
口でイヤといっても抵抗しないのは
(まだまだ、あるでしょうね)

被害を受けた方にも落ち度があるということらしいです。
親は子どもをしっかりしつけないと叱咤されます。

被害者責任をいう男性諸氏にお尋ねしたいですが、あなた達は婦女暴行などしたことがない人達ですよね。
上のような状況になった時、あなたは女性を襲いますか?
たぶん襲わないでしょう?
(もし、襲ってしまいそうだという方は、きっちり治療を受けてくださいね)

被害者(となった人)がいくら気をつけていても、事件が起きる時は起きます。
被害者は若い女性ばかりではありません。実際に70歳過ぎの女性が襲われた例もあります。
被害者となるのは女性ばかりではありません。
加害者も男性ばかりではありません。

今まで、そういった被害を受けたことがない人は、単に運が良かっただけです。
あなたの手柄ではありません。

なぜ性被害が起きるのか、それはひとえに、加害行為をする者がいるからです。
被害者の非を言い立てることは、加害者の免責に繋がります。
いくら、加害者が悪いと前置きした上で言ったとしても同じ事です。
加害者と同じくらい(それ以上かも)被害者を痛めつけていると言うことに、いい加減、気づいてください。


不幸にも被害を受けてしまった方へ 
「へんなことでフラバ」より引用 
しかし、そういった傷を乗り越えて何とか生きようとしている人が沢山います。
抵抗できなかった、あるいは、あえて抵抗しなかった被害者もいます。
そんな被害者の一人として
生き残った人達に伝えたいメッセージがあります。

生きててくれてよかった。
あなたは、まったく悪くないです。
それで人生が終わってしまったわけでもありません。

もし、加害者に復讐したいと思ったとしたら、生き残ることが復讐です。
幸せをつかむことが最大の復讐です。

あなたの心は加害者の思い通りにはならなかったのだから。

性的な暴力は、見知らぬ人からの被害より、家族や親戚や親密な人からの被害の方がはるかに多いのです。
それは、見知らぬ人からの被害と同じだけ、場合によってはそれ以上の傷になるといわれています。

それは、なぜか・・・。
被害が繰り返されることが多いことと、抵抗せず我慢することで何とか生き延びようとする事が多いから。

見知らぬ人からの被害でも、身近な人からの被害でも、被害者は自分を責めます。
被害を防げなかった自分が許せないし、汚れてしまった、自分の人生もそこで終わってしまったとも思います。

それはひとえに、世間がそういうからなのです。


参考blogとエントリ
チラシの裏にでも書いとけ「政治家が主導する自己責任論」
http://writeinthebackofads.seesaa.net/article/84677524.html
かめ?「これじゃあ、わざわざ声高にいわなきゃいけないわけだ」
http://blog.livedoor.jp/gegenga/archives/51315599.html

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この記事へのコメント
トラックバック&コメント、ありがとうございました。
花岡氏のブログにトラックバックしているのを拝見して、私のほうからトラックバックさせていただこうかと思ったのですが、シャイなもんで(笑)躊躇していました。
先にトラックバックをいただけて、嬉しかったです。

被害者バッシングのひどさには、怒り心頭です。
トラックバックさせていただいたエントリーにも案の定、そういったヤツがコメントを書き込んできました。
で、ウチの常連さんたちが激怒して、コメント数が3桁になってしまいました・・・。
Posted by gegenga at 2008年02月20日 22:57
>gegengaさん
コメント、TBありがとうございます。

私も、最近ずっと読ませて頂いてたのですけど、コメントすら書くことができませんでした。思い切ってトラックバックさせて頂いて良かったです。

コメント欄、拝見していました。ある意味で、若いって良いなーと思ってしまいましたが(怖いもの無しで)
また、遊びに行きまーす。


Posted by akira at 2008年02月21日 00:00
こちらにもTBしました。
ちょっと内容がずれているかもしれません。

そう、暴行にあったあと「殺される」ことも多い。
暴行にあって「生きていた」事。とても大事なのです。
周りからの誹謗中傷で、被害者をおいつめて
加害を増大させてはいけない。

そうおもいます。
Posted by 吉雄777 at 2008年02月24日 22:52
>吉雄777さん
いえいえ(^.^)ちっとも、ずれてませんでした。
被害者バッシングに反論するのは、なかなか大変な事です。
あちこちから(小さくても)声が上がれば、少しは流れが変わっていくかも知れません。
生き残ったものの一人として声を上げていくことは、自分自身の生きる意味を見いだす上でも重要なことだと思っています。


Posted by akira at 2008年02月24日 23:57
沖縄県の少女事件のことを書かれて居ると思いますが、件の「米兵」は起訴されませんでした。 起訴されていない、と言うことは無罪と言うことですね。 無罪の人物に対して被害者が居るとはどういうことなのでしょうか?
それとも私刑的にあなたが米兵に「有罪」を下したと言うことなのでしょうか?
お話がよく分かりません。
よろしければご教授願います。
Posted by 一庶民 at 2008年03月10日 23:03
>一庶民さま
少々思うことがあり書き込ませて頂きました。

>起訴されていない、と言うことは無罪と言うことですね。 無罪の人物に対して被害者が居るとはどういうことなのでしょうか?
それとも私刑的にあなたが米兵に「有罪」を下したと言うことなのでしょうか?
お話がよく分かりません。

法律用語についてお勉強なさってはいかがでしょうか。
この事件の場合不起訴になっただけであって『レイプ被害者の少女』という存在は確かに居る訳ですよね?
akiraさんは米兵のことを『加害者』、少女を『被害者』とはおっしゃっていますが何も『被告』、『原告』なんておっしゃってはいらっしゃいませんが。
それとも起訴がなかったからレイプ自体がなかったことになるとでもお思いなのでしょうか。どちらかの大臣のような主張ですね?(笑)

差し出がましいようですが、もう少々お調べになった方がよろしいのでは?
ではでは、akira様、blog汚し失礼いたしました。
Posted by 一高校生 at 2008年03月10日 23:52
>一庶民さん
コメントありがとうございます。

>沖縄県の少女事件のことを書かれて居ると思いますが

もちろん、沖縄の事件もあってこのエントリをあげたわけですが、本文冒頭にもありますように↓
>こういった事件での被害者バッシングについて書こうと思います。(やっと書ける)

記事の日付をご確認頂きたいのですが(容疑者が不起訴になる前の記事です)この記事は性暴力被害者バッシング一般に向けた記事です。
しかし、この事件に関しても、一高校生さんが書いてくださったとおり、不起訴=無実ではありません。
被害自体が「なかった」と思うのはご自由ですが、米軍の容疑者への取り調べはまだ続いています。

トピ違いですので、よろしければ他の記事にコメントをいただきたく思います。
Posted by akira at 2008年03月11日 03:04
>一高校生さん
こちらのコメントの方が先でしたね。失礼しました。
意見にご賛同頂きありがとうございます。

高校生なのですか?
おばちゃんが書いているblogにようこそ。
こういった出会いがあるのも、ネットならではですね。

また、コメントお待ちしています。
Posted by akira at 2008年03月11日 03:11
 
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