2008年02月16日

怒りで・・・。

キーボードを叩く指が震えています。
ノルアドレナリンが半端なくでている今、逃走か闘争かと自分に問うて、やはり闘争を選ぶ私。

13日に書いた産経新聞の見識をみた
というエントリの中で紹介した花岡信昭氏の発言ですが、産経新聞紙上に掲載された記事へのブロガー達の反応に対して、記事中に書けなかったことを補足する形でご自身のblogに以下のエントリをアップされています。

なんともはやの沖縄「少女暴行事件」


こういった事件では被害者に対するバッシングが付きものですが、有名な方が新聞と連動して書いたものであることを考えると、かつて無い怒りを覚えています。


なんともはやの沖縄「少女暴行事件」から引用
 この種の事件の論評はきわめて難しい。どう書いても、建前が先行してしまう。犯人の米兵が非道、悪辣で、被害者の中学3年、14歳の少女は気の毒であることこのうえもない。その貴重な人生に考えられうる最悪のキズを負ってしまったことを思えば、言葉もない。


「犯人の米兵が非道、悪辣で、被害者の中学3年、14歳の少女は気の毒であることこのうえもない。」

これは建前なのですか?
これを建前といってしまえる花岡氏は、どんな批判をも免れないと思います。
 一報を聞いたときにとっさに感じたのは、米兵が「強姦」で逮捕されたということへの疑問だ。なぜ「強姦致傷」ではないのか。

 

 車の中での犯行だから、手足に打撲傷などを負っていてもなんら不思議ではない。全治何日間、あるいは何週間という発表がなかったのはなぜか。まったくケガをしていなかったのか。



 それとも起訴の段階で「致傷」が加わるのか。そのあたりが素朴な疑問としてまず浮かんだ。


こういうのを下衆の勘繰りといいます。
何が言いたいのか、はっきりお書きになればいいものを。
「素朴な疑問」ですか・・・。
花岡氏がおっしゃりたいのは、結局のところ
抵抗したのか?ということなのでしょう?
つまり、合意の上での情交であったとおっしゃりたいのでしょうね。

報道では確かにこの辺のことは出てきていませんが、警察は被疑者を「強姦」容疑で逮捕しています。誤認逮捕だとでも言いたいのですか?

この言説→抵抗しなければ強姦ではない
については、以前に当blogでも書きました

抵抗しないのではなく、できない状況が存在するのです。
たぶん、おじさんといっても良いお年になるまで、そういった被害者のことを想像する事もなく生きてこられた方なのでしょう。
性犯罪の神話(いやよ、いやよも・・・書きたくもない)を信じていらっしゃるようです。
 朝日によれば、米兵は「成人だと思った」と供述しているという。事件当時、少女はどういう服装をしていたのか。成人だと思ったというのが本当なら、化粧をしていたのか。

わざわざ、朝日新聞を持ち出すまでもなく、産経新聞は(13日に朝日より2時間以上早く)「未成年とは思わなかった」という見出しで記事を書いているではないですか。
なにか意図があるのかと勘ぐってしまいそうです。

(本当にそう思ったという可能性は否定しませんが)「成人だと思った」といわなければならない理由もありそうです。
アメリカではメーガン法(ウィキペディア)もあり、未成年者に対する性犯罪には厳罰が課されます。未成年者だと思ってましたとは言えないんじゃないでしょうか。

しかし、成人に見えたかどうかより、このエントリの文脈からは、化粧をしていたのではないか?ということの方が問題視されているように見えます。
化粧をしていることと性被害と、どのような関係があるのでしょうか?化粧をしていることが落ち度だとでも?

私には花岡氏が、少女に落ち度があったと印象操作したがっているよう思えてなりません。

続く「沖縄事件」参考記事というエントリでは・・・。
 で、参考記事というか、週刊新潮(2月21日号)を紹介したい。



 タイトル

 
「危ない海兵隊員」とわかっているのに 暴行された沖縄「女子中学生」




 記事の末尾


 いずれにせよ、「危ない」はずの米兵に気軽に付いていったツケは14歳の少女にとってあまりに重いといわざるをえない。




 さすが、週刊誌の雄。ぴしりと締めている。


>さすが、週刊誌の雄。ぴしりと締めている。

・・・。
仲間同士で褒め合ってもねぇ。ちょっと気持ち悪いです。


週刊新潮はまだ読んでいません。(明日にでも入手する予定)
このタイトルどこで切って読んだらいいのでしょうね。
あざとすぎますよ。品のかけらもない。
わざと暴行されたというのでしょうか。

すべての米兵があぶないんですか?
すべての米兵を敵に回したいのですか?
その米兵に守って欲しいから、被害者に責任を押しつけて、ご同輩が提唱されている変な陰謀論を援護射撃しているんだと思っていましたが。
またしても私の勘違い・・・?

このエントリではバッシングに対する反論を書き切れませんでした。
すみません。


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 先日、沖縄で発生した女子中学生暴行事件に関し、改めて被害者の方に心よりお見舞い申し上げます。  さて、昨日のエントリでizaブロガーの中に被害者の非を鳴らすのが見受けられると書いたが、産経の花岡客員..
鬼畜花岡の暴論炸裂!【ステイメンの雑記帖 iza版】 at 2008年02月16日 15:55
この記事へのコメント
はぁぁぁ〜〜〜〜。
もうさ、もうどう言ったら通じるのかさっぱりわからない。

怒りのあまりに憤死しそうなんで、元記事も週刊誌の記事も見てないけど(週刊誌のタイトルはちらっと見た本屋で・・・あきれて読む気にもならなかったよ)、なぜいつまでも被害者を責める論調がなくならないのかわからないよ。

100万年かかっても言葉が届かないのかとくじけそうになるけど、私らは怒るのをやめない!
Posted by kuro-neko at 2008年02月16日 21:51
このような批判は当然出てくるでしょう。
被害者女性の証言だけで事件が確定してしまうのは、現在かなりまかり通ってる現象ですが、それは司法において絶対いけない事です。
未成年女性では自分の素行を隠すために嘘を付くケースも考えられます。
例えば普段から異性との付き合いが活発で、親にばれたくないから「無理矢理された」と嘘を付くなど充分に考えられる事です。
また性交を持つ過程で「自分は成人だ」と嘘を付く人もいるし、言ったら拒絶される事も含んでわざと言わない事もあるでしょう。
見た目もさまざまですから外見だけで未成年と区別しろとも言い難いし、外国人から見れば日本人女性は全体的に少女に見えます。
夜な夜な大人っぽい格好をして出歩いていれば成人女性だと思い込んでも仕方ない事もあるでしょう。
日本でも同様ですが、未成年を対象とした性犯罪は当然罪深い事であり、「未成年と思ってましたとはとても言えない」のと同時に「本当に成人だと思ってたのに見当違いの起訴は困る」とも言えます。

また現在逮捕された人は被疑者であり犯人ではありません。
これから起訴し立証もして、有罪が確定して初めて犯人になるのです。
既に犯罪の内容から何まで決定事項のように言い犯人扱いするのは間違いであり、マスコミや世論もその事に留意しているようにはとても見えません。
「誤認逮捕とでも言いたいのか」ならば「誤認逮捕はあり得ないとでも言いたいのか」ともいえます。
性犯罪という性格上、被害者の証言以外に犯人がビデオ撮影などでもしてない限り証拠は掴みにくいという問題は確かにありますが、司法の原則は「疑わしきもの罰せず」なのです。
そのため被害者からは詳細な証言と、その証言の整合性を裁判で争う事になるわけで、当時の彼女の状況などを知ろうとするのは当然です。
それを「被害者が言ってるんだから黙ってろ」と言うような事はダメです。
裁判で被害者が争うのはセカンドレイプ…再度レイプされてるのと同じだと言われます。
当然それも理解できるし、本当に被害にあった人には同情するしかないのですが、刑法を扱う司法ではそのままそれを通してしまうわけにはいかないのです。

更に被害者批判論者にはもう一つ納得行かない問題があるでしょう。
何度も言うように犯人と決まったわけでもない米軍兵士を大批判し、それ所かそれを米軍基地問題に繋げる…ばかげたことです。
米軍人は危険だ、日本から追い出せ、と言う論調は沢山見られ、記事のタイトルは「米軍危険視論」に対する皮肉が込められているのでしょう。
そりゃ米軍が組織的に日本の女性を暴行したというなら別ですが、今回は米軍にたまたまいた一人の変質者による事件です。
日本で中国人留学生のグループが福岡の家族全員を惨殺した事件がありましたが、だからといって中国人留学生を追い出せというわけにはいかんでしょう。
しかし今回の問題(に限らず米軍兵士の問題)はそのような論調が目立つ事が被害者批判を増長させる一つの要因と言う以上に大きな反感を買っているのでしょう。
そのような論調を繰り返す人に、被害者女性を思う気持ちがあるのか疑問で、それこそ建前として使われているとしか思いません。
Posted by 長井 at 2008年02月17日 00:58
>kuro-nekoさん
コメントありがとうございます。

私も怒りまくっています。
しかし、怒りながら書くと思いの10分の1も表現できないようです。
ここは。前頭葉を働かせて扁桃体のスパークを押さえなければならないのですね。(意味不明)

週刊誌は昨日ゲットしてきて読みました。
中身とタイトルはずいぶん違うという印象でした。
花岡氏がタイトルと最後の文章だけ取り上げて、賛美していることに対して、いっそうの悪意を感じています。
この辺は長くなりそうなので、次の次のエントリで・・・。
Posted by akira at 2008年02月17日 14:22
>長井さん
はじめまして。(ですよね?)
コメントありがとうございます。

私とは全く違う観点からのご意見(というより持論)、最後まで読ませて頂きました。色々な意見を交換できるのがblogの醍醐味ですね。

しかし余りに長文ですし(私のblogではエントリ1本分の分量です。苦笑)できれば、ご自身のblogで書いていただきTBをくださればと思いました。長井さんの普段のスタンスが分からないというのもありますし。

長くなってしまいそうなので、次のエントリーでお返事させて頂きますね。
Posted by akira at 2008年02月17日 14:39
 
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